男気とは何だったのか
主人公が超人みたいな設定だったので、その才能で活躍しまくる爽快なストーリーになると期待していましたが
ふたを開けたらヘタレ主人公がモテるだけの良くある普通のエロゲだった件。
おまけに主人公の設定だけでなく「ごっこ」の設定も活かしきれておらず、むしろルートによっては設定が足を引っ張っている始末。
由希乃との恋人ごっこが他のルートでも継続されますが、各ヒロインと主人公の恋愛をサポートする相談役に徹するため
恋人ごっこをしている意味が全くない、むしろ解消して友人として相談に乗ってもらう方が色々と都合が良いのに
恋人ごっこを続けるため由希乃と各ヒロインとの二股みたいな感じになり、その中途半端さにモヤモヤしてヒロインに集中出来ませんでした。
また終盤に近づくにつれ相談役の由希乃の存在が邪魔になるというまさに誰得状態。
おまけにどのルートも 二股をダラダラ続ける→由希乃との恋人ごっこ解消→告白→ED なので付き合ったら終了です。
付き合うまでの過程が楽しければこれでも問題ないですけどね・・・楽しければね。
主人公
自分からは行動せずヒロインに全てお任せの受け身体質でヘタレ(設定どこいった)
ライターの数が多いためかルートによっては活躍したり、ヘタレでも気にならなかったり、怒りを覚えたりと変幻自在。
由希乃ルート
受け身な主人公とグイグイ引っ張っていく由希乃のバランスが良く、恋人ごっこから本当の恋人の流れも自然で
他のルートみたいに由希乃との恋人ごっこの邪魔が入らないのでヒロイン1人に集中でき素直に楽しめました。
残念だったのは嫉妬する自分に苦悩していた由希乃が和泉と会話しただけで簡単にかわったこと。
最後のバカップルは個人的にツボでしたw
七緒ルート
七緒の好きな相手が自分だと気付いてからの行動がヘタレすぎて笑えない。
終盤の七緒が夏祭りの日に主人公に告白する流れも、静や由希乃に「告白されたらどうすればいい?」と相談しちゃうぐらいヘタレなくせに
人混みの中で七緒と離れ離れになっただけで「俺は七緒が好きなんだ」と告白されても急展開すぎて付いていけませんでした。
七緒の事を意識してヘタれるのではなく、早い段階で自分の気持ちに気付かせておけばスムーズにいったと思います。
清華ルート
清華にお見合いの話が来る→引き止めない→ひたすらウジウジする→静に叱咤されてやっと動くの流れで全て台無し。
それまで都合よく散々ヤリ倒しているのに、重要な場面で「ごっこだったから」と主人公が身を引いてもヤリ逃げにしか見えません。
清華の引き止めて欲しいオーラをガン無視してるくせに、主人公が「俺が犠牲になれば」と自分可哀想の流れに持っていってるのにポカーン。
五十鈴ルート
剣道部というしっかりとした土台があったせいか普通の部活ものとして面白かったです。
由希乃との恋人ごっこがマネージャーごっこみたいになっておりそれが良い感じに二股を感じさせず
またヒロインだけでなく主人公も一緒に努力して最後にはカッコ良くなってるので気持ちよく終われました。
汐音ルート
男性が苦手という拒絶に近い状態からスタートして徐々に仲が深まっていく展開にほっこり。
兄妹ごっこの中に由希乃も入れる事で由希乃の存在が邪魔にならず、むしろ主人公と汐音両方をフォローする由希乃お姉ちゃんの守備範囲の広さに驚きです。
個人的には一番楽しめたルートです。
やっぱり複数ライターのゲームは主人公とヒロインがブレまくって駄目ですね。
例えば由希乃との恋人ごっこでキスを迫られても「ごっこだから」とキチンとケジメを付けているのに
清華との新婚ごっこではそれを逆手に取りヤリ倒していたりと一貫性がありません。
エロシーンも最後に詰め込むよりはシナリオの合間にあった方が盛り上がるんですけどねー。
クリア後のオマケシナリオもエロシーン満載だった清華だけ無いのを見るとやっつけ感が凄くて何とも。
毒舌キャラの和泉はどうして主人公にキツイのか、その辺りの描写が欲しかったなー。
毒舌キャラというのは裏と表の2つの顔がわかってこそ輝けると思うんだ。
逆に脇役として光ってたメイドの静を攻略させなかったのは良かったと思う。
攻略できないからこそ静の魅力に惹かれるわけで、攻略出来ちゃったらその魅力がなくなってしまうからね。