ハーレム空間に「仲間内での人望だけはそこそこな天然ジゴロ系やや熱血鈍感男」を主人公に据え、そこで笑えてちょっぴり泣けるストーリーが展開されるという感じで、エロゲ、美少女ゲーの教科書のような作品と言われるのも納得の作品。ただし、十分に標準レベルは超えているものの、飛び抜けた長所と呼べる部分も見当たらないので全体の評価としてはこのくらいの点数になる。萌えゲーの括りならば良シナリオだが、シナリオゲーを期待してプレイすると標準よりやや上レベル程度。
一言感想にも書いたが、欠点の少ないエロゲの教科書、入門書といっていい作品ではあるが、いいところを見つけるのもなかなか難しい。
強いて言うなら、OP曲、テキストの読みやすさと、テンポの良さ、といったところ。
肝心の個別がどのルートでも、かなり駆け足な感じで、物足りない。泣けると聞いていた里伽子ルートも特別泣けるというほどではなかった。どちらかといえば明日香ルートのバイト最終日のシーンの方がグッときた（そのあとの帝都大だか帝王大だかを蹴っただのなんだのという件で興ざめだったが）。
世間の評価からかなり期待していただけにガッカリ感はかなりのもの。個人的には世間的過大評価ゲー、期待はずれゲーの筆頭になるかもしれない。