ErogameScape -エロゲー批評空間-

shiratoriさんのErewhonの長文感想

ユーザー
shiratori
ゲーム
Erewhon
ブランド
CLOCKUP
得点
79
参照数
1466

一言コメント

Erewhon の Ere は Erect(勃起) の Ere ―― 雅なり

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

○はじめに

これだよ、これ。私が求めていた和風伝奇とは、正しくこれなのです。先だって発表の某ファッションなんちゃらなんちゃって和風伝奇作品(ぶっちゃけ『消えた世界と月と少女』のこと)とは大違い、正真正銘の正統派和風伝奇作品でした。

『消えた世界と月と少女』をプレイした時は、本当に絶望しましたけどね(和風伝奇の分析と絶望は"通称えたとと"の長文感想に書いたので省略)。もう、私が求める和風伝奇は、時代遅れの過去の遺物なのかと……。しかし、直ぐに本作が出て、お口直しができたのは、本当に僥倖でした。

昔、TVの服飾制作対決番組で、タキシード(燕尾服)を注文した筒井康隆。選んだのは、技術力とデザイン性もあった創作タキシードではなく、普通のタキシードを制作したチームでした。その時、筒井康隆はのたまったのです。私が注文したのはタキシードだ。注文主の意向を無視した服を作られても困る、評価できないと。

ところで、私は、本作のタイトルを初めて見たとき、直感的に、さすがエロゲーのタイトル、題名からして勃起(エレクト)かよと(^^;)。まさか、nowhere(どこにもない)のアナグラムだなんて、思いもしませんでした。


○タイトルからの推察

さて、今回の場合、やはり本作を理解するには、まずタイトルから理解する必要があると強く感じました。そのため、プレイする前に、一通り学習しちゃいました。その結果、ちゃんと元ネタ(ユートピア小説の『Erewhon』)の内容を踏まえた上で、本作のストーリーを構成したことが理解できました。

明確にするために、元ネタの『Erewhon』のあらすじは、以下のとおりです。
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①牧用地の遥か彼方の山を越えた地に何があるのか興味を持った主人公は、危険を冒して雪山を越え、激流を渡ってその地にたどり着く
②ようやく辿り着いた村「エレホン」――そこは、風光明媚で老若男女もみな美しく健康で品位があり、彼を驚かせる

③しかし主人公は、懐中時計を所持していたため牢屋に入れられる
④牢屋の番人の娘からエレホン語を習ううち、主人公はエレホンの特別な慣習を知る。
⑤エレホンでは、病気になることや醜いことや不幸であることが罪。逆に幸運、幸福であることが称賛(幸運であることは既得権益のうちで最も重要)
⑥また、いかなる器械の所持も罪。特に時計を持つことは肺結核やコレラになることと同様、死刑に値する重罪。ところが、犯罪は一種の病気とされ、同情される

⑦主人公は、金髪碧眼の美青年だったため釈放され、首都に住む裕福な家庭預かりを提案される
⑧その家の主人は大金横領の前科があると知ってびびるが、エレホン一の美人姉妹がいると聞いてその提案を受諾
⑨エレホンでは、姉妹は姉から先に結婚する決まりがあり、主人公は、姉を娶らされそうになる。姉は美人だが、妹と違い性格が悪い

⑩主人公は美しく優しい性格の妹と恋に落ちる
⑪主人公は恋人を伴って気球でエレホンを脱出。愛を確かめ合う前に彼は恋人をキリスト教に改宗しようするが、エレホンの伝統的な信仰をもつ彼女は、恋人の宗教を認めながらもそれを受け入れられない。二人の真剣な議論を通じて、宗教と信仰の問題が取り上げられる。
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いかがでしょうか。本作をプレイした人なら、それぞれの項目のいたるところに、本作とのリンクを感じると思います。ただ、私には、元ネタの『Erewhon』に強い影響を受けたとされる芥川龍之介の『河童』からの影響も相当あるように感じました。

なぜなら、『河童』の「谷に沿って深い霧の中を進んでいき、振り返ると河童がいて、河童を追って、深い闇の中に転げ落ちる。目を覚ますと河童の国」という出だしから、「河童の国に来た人間は特別保護住民として働かずに食うことのできる特権を与えられる」や「ガスで安楽死させられた河童の肉を食用にする」とか、いわゆる「逆さま」の制度と慣習、つまり、人間の世界とは間逆の価値観をもった河童の国は人間の世界の皮肉となっていることなどを、巧みにモチーフとして活用した点が認められるからです。

ところで、ここまで書いてから、ライターさんの以下のツイートを見て、びっくり!
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浅生詠@お仕事調整中‏ @asou_ei · 5月24日
タイトルについては自分が「Erewhonか因習村で」という二択を出して、阿久津Dに選んでいただきました。「因習村~神に捧げられし夜伽妻は淫祭の夜に白濁に濡れる~」的な案は今風でないのでいつも大抵却下されます。
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いや~、良かった、『因習村』でなくて(もしかしたら淫臭<陰臭>村だったかもしれないし)。もし『因習村』だったら、長文感想を書けなかっただろうし、それ以前に買ってなかった。ただ、まぁ「和風伝奇なのにアルファベットのタイトルってどうなのよ?」ていう疑問は、確かにあるにはあるのですがね。


○本作の世界観
タイトルからも分かるとおり、現代社会を風刺した「ユートピア(理想郷)」です。「楽園(パラダイス)」や「桃源郷」でも良いかもしれません。和風伝奇なので、「隠れ里」といった言葉の方が適切かもしれません。また、下記の概略説明から、これらが融合した世界観と考えると、よりマッチするかもしれません。

 ユートピア:トマス・モアが記した「ユートピア」に出てくる理想社会の国家の名前
       財産は有しておらず物が必要になった場合には、共有の倉庫の物を利用
 楽園 :永遠の平和と幸福と繁栄がもたらされる場所
     死後の世界の国や場所のことで、現世・地獄・冥界などと対比
 桃源郷:中国の理想郷。道教や仙人思想からできた概念
     桃の花が咲き乱れ水も田畑も豊かな場所
 隠れ里:日本の昔話や伝説に出てくる理想郷の一種
     深い山などに迷い込んだ人が辿り付く場所
     しかし迷い込んだ人が再び訪れようとしても辿り着けない

私的には上記の世界観より、パトリック・マクグーハンの『プリズナーNo.6』の世界観で制作してくれた方が嬉しかったですけどね。それにしても、イギリスって、こういう謎めいた"不条理"な話をつくらせたら、凄いですよね。でも、ライターの浅生詠にとっては、"不条理"より"理不尽"が好みなのかもしれません。


○企画/脚本の浅生詠は、本作で何を訴えたかったのか?

上記のとおり、評価されている文学作品をネタに、そのタイトルまでそのまま使っているため、これは単なるエロゲーとして制作されたのではないのでしょうね、きっと。シナリオライター浅生詠の何らかのメッセージが込められていると思ってよいでしょう。では、何を言いたかったのか。

私は浅生詠作品は、『euphoria』しかプレイしておりませんが、どうも閉鎖空間からの脱出が一つのテーマなのかなとは感じております。和風伝奇の体裁をとってはおりますが、それは本質ではなくて、たぶん、基本的には『河童』と同じなんだろうなとは思います。

ただ、本作は最近流行のループものでもあるのです。複数のヒロインを攻略することで多視点での広がりを与えつつ、不死とループによって解決策を模索するというスタイルなわけですね。これを実現する仕組みが「太歳」であり「洞窟」なのです。

これに、カニバリズムによる同一化も作用させることで、「死生観」をより重視しているようにも感じます。カニバリズムなんてさらっと書いてますが、基本そういう作品なんです、本作は。


○延々と続くセックスシーンの意味と意義を分析

本作は、恐らく、すごい作品なのだとは思うのですが、ただ、連続プチ陵辱もどきエロシーンは本当に苦行以外の何物でもなくて、例えば次のシーン、

十子「サエや共有妻たちや窪地の男たちの苦しみの上にある
   安寧ならば……それは痛みを持って乗り越えるべきものだ」

と言って、その後、陵辱シーンが延々と続くのをプレイヤーに強いるのは、プレイヤーにも苦しみの共有を実感させたいという意図があるからなのでしょうか? 勿論、陵辱シーンの内容が苦痛なのではなくて――別に陵辱でなくて和姦でも同じなのですが――ストーリーに絡まないセックスシーンが延々と続き、ストーリーの進行を長時間にわたって邪魔する状況が苦痛なのです。

そんな苦しみの共有など、プレイする側は望んじゃいないと思います。なんで、お金を出してまで、延々続くセックスシーンの苦行を共有し続けなければならないのか。本作に限らず、他のエロゲー作品でも基本は同じです。だから、エロゲー市場は、駄々下がりになるのだと、個人的には思っています。

それでは、強制スキップしろよって話かもしれませんが、それでは作品の雰囲気を正当に評価したことにならないのではないかというのが、私の考えです。そもそも真の18禁を目指すのなら、強制スキップするとストーリーが把握不能なエロシーンを書けよって、私はいつも思います。

本作では、フィニッシュシンクロ(射精カウントダウン機能)のカウント数設定に「全部」があるので、セックスシーンの始まりから終わりまでのセンテンス数を可視化して把握できるからまだ救われているものの、終わりが見えなかったら、途中でギブアップしていたかもしれません。

このような延々と連続するセックスシーン(しかもストーリーの内容には絡まない)の需要は、本当に多いのでしょうか。私には単なる字数稼ぎ、はたまたライターのマスターベーションの発露でしかないように思えるのです。CLOCKUPの方針だとしたら――多分にそんな気もしますが――世も末って感じです。エロゲーだからエロシーンてんこ盛りにしとけば、ユーザーは満足するだろう的なステレオタイプの発想は、本当にやめていただきたいです。

そんなことより、ストーリーをもっと膨らませてよって、常々思ってしまいます。私のように、苦痛に感じている方々も沢山いるとは思うのですが、誰か統計をとって白黒つけて欲しいですよね。そんなマーケットリサーチにお金をかける市場規模もないから、誰も調査なんかしないでしょうけど……。そして衰退していく現実だけが残る、哀れな業界。

そんなこんなで、共通編までは89点をつけようかなとか考えていたのですが、各ルートで延々と続くセックスシーン(陵辱含む)が苦痛すぎて我慢できず、79点に減点しました。


○現状のエロゲー業界のライター人材状況はどうなのよ

これは戯言(たわごと)として書くのですが、本作のライターさんの次のツイートが目に入りました。
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浅生詠@お仕事調整中‏ @asou_ei · 8月7日
【お仕事募集】2018年10月からの仕事を募集します。エロゲーのシナリオ、小説、企画、世界観監修、プロットのみの仕事の実績がございます。一本全部も、分業も、プロットに沿ったテキストライティングも可能ですので、まずは、DMにてご相談ください。どうぞよろしくお願いいたします。
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世知辛くて不憫すぎます。私はシナリオライター業界のことなどまったく知識がありませんが、このライターさんの技量を持ってしても、仕事募集なのかと。フリーってたいへんなんだなと。

私の感覚ですと、近年は、表の世界のライター稼業に引き抜かれてしまうケースが多いようにも感じているのですが、このライターさんもそのうち引き抜かれてしまうのかな~なんて。ただ、書いてる内容が過激よりなので、そこがちょっとネックになるのかもしれません。そのため、現状、過激内容のシナリオを書くライターさんの方が、能力高い人が多く残っているみたいな(実態は知りませんが)。

この推測が正しいのかどうかは不明ですが、今のままでは、エロゲー業界、ライター人材がすっかすかのスポンジ状態になってしまうのではないかと、本当に心配です。


○不具合(ver1.01アップデート適用時点)

・バックログ表示
  ⇒1行28文字表示が基本だが、29文字目に禁則処理の文字があるとカット
  例)稀世良の夜伽3回目(お風呂)
   稀世良「でしたら、私のこと……もっと身近に感じてくださまし……」
    (バックログ表示だと最後の"」"がカット)

・メッセージウィンドウのテキスト表示
  ⇒1行26文字で最大3行表示なのに、4行表示の文章があり、4行目カット
    (十子編END2(輪姦)で3箇所、サエ編で3箇所)
 パターン1)
 ト書き:サエは手淫を施し、三穴を激しく掘削する肉棒に、
     唇で吸いつき、尻穴で羽交い絞めにし、
     膣穴で絞りあげながら、絶頂寸前の肉体をびくつかせて叫
     ぶ。 ← ★4行目カット
 パターン2)
 ト書き:たまらず腰を強く打ちつけると、子宮口がひしゃげるほど
     の激しい衝動に、サエは全身から玉のような汗を飛び散ら
     せ ← ★ここで切れる(改行位置の問題?)
     悶絶しながら、絶頂へと打ち上がっていく。 ← ★4行目カット

・誤字脱字&声優さんの読み間違い
 合計24箇所
  共通編 :6箇所
  十子編 :3箇所
  稀世良編:2箇所
  サエ編 :5箇所
  取り替え子編:5箇所
  廻暦編 :3箇所
 ※気になる間違いは、下記で個別ルート毎に解説

・音声再生の不具合
 乱交セックスシーンで
女たち「んじゅるぅうううっ!! ふぐぅごくっごくんっ!! ごくっ
    ごくっごくっ!! ごくっごくんっごきゅっ!!」
 ⇒女たちのボイス再生のかわりに、美壽々「ですからこそ、我らの大切な御廻様であると、確信いたしました」が再生される。

2018/09/08追記
上記不具合のいくつかは、8月20日のver1.02アップデート、
 ・一部演出の改善
 ・一部UI、誤字脱字の修正
 ・文章と音声が一致していなかった箇所の修正
によって、直っていると思われます。


○その他、書きたいこと
 各編個別に、気になったことを記します。

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共通編
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ト書き:履いていた靴はなかったけれど、
    靴脱石(くつぬぎいし)に置いてあった草履を使わせてもらった。
 ⇒「靴脱石」て言葉が素敵。正しく和風伝奇の世界

ト書き:『鄙にも稀な』という言葉を実際に使う日がくるとは思わなかった。
 ⇒『鄙にも稀な』という言葉を実際に書いているのが凄い
   【鄙】は「ひなびた」などの「ひな」。田舎の意

ト書き:ずらっと女の人たちが傅いていたのだ。
 ⇒「かしずく」って言葉、使う機会が全くない私には、新鮮

★十子の言い草
 あなたの大切な孕み子種精液
 こってり濃厚子種孕ませ汁
#ライターの卑猥表現、相変わらず飛ばしますね~

誤字脱字?
十子「式年大祭の別名は、花咲祭と言う」
 ⇒「言う」は、「云う」が正しいと思う。「~と呼ばれる」の意味だから

★オープニング映像後
ト書き:この子のような下の立場の者は、
    全て上の許可が必要なんだな……
ト書き:……身分社会的な雰囲気が濃厚な村なんだろう。
 ⇒いやいや、ライターさんがただ単に世間知らずなだけだと思う。通常の世間一般の企業や役所でも、組織が大きくなればなるほど、ガチガチな組織体制ですから……。所謂、大企業病がどうして起きるのか、身をもって体験した方が良いと思うって、そもそもライターがそんな体験しているわけないか。

★洗濯
サエ「洗濯でしたら……ほらあのように」
ト書き:サエが指さした方向を見ると、川に集まって
    洗いものをしている女性達がいた。
ト書き:手で洗っているのか……
 :
ト書き:二槽式の洗濯機ですら、水を含んだ衣類を移動させるのはけっこう面倒だったからなあ……
 ⇒洗濯槽から真横の脱水槽に衣類を移動させるのが面倒って、人間やめますかレベルだと思ってしまう。

★ウテルスセックス
ト書き:稀世良の子宮にずごっと埋没した亀頭がぶくっと膨らみ、
    子宮口の肉の輪にゴリゴリと裏筋を刺激され、蠕動する膣
    壁に肉棒を扱かれて、射精衝動が爆発する。
 ⇒だから、ウテルスセックスは不可能なんだってば

★岐(くなど)
十子「禁域ではこの椿の木をご神体に、岐(くなど)の神を祭っている」
 ⇒言葉の意味が分からないので調べました。
  「くなど」は「来な処」すなわち「きてはならない所」の意味。もとは、道の分岐点、峠、あるいは村境などで、外からの外敵や悪霊の侵入をふせぐ神である。

★声優さんの読み方が変
稀世良「ある年、冷害と流行病が村を襲いました。村人たちは飢え苦しみながら倒れていきました」
 ⇒「村人たちは飢え、苦しみながら倒れて」と読んだ。文章から、普通は「飢え」と「苦しみながら」の間を、空けたりはしないだろうと思いました。

★祭りで鬼を懲らしめる儀式は何?
幸仁「祭りのときに鬼を懲らしめるために何をするのか、教えてもらえるかい?」
稀世良「それは、まだ時が来ておりませんので……お答えできないことになっております」
 ⇒私は、この時点で分かってしまった。公開されているギャラリーの絵で

★★テンプレ1
稀世良「もっと特別な……私たちだけの呼び名が欲しいのです」
 ⇒こういうところは、テンプレに従うのネ!

★お風呂場でシーン
ト書き:稀世良が俺の身体を逃すまいとしっかり抱きしめながら、
    手淫とアナル舐めを施していく。
 ⇒主人公の尻穴を舐めながらの手淫の構図はグッドだが、稀世良のチンポを握る手つきの描写が駄目かな。もっとエロク握ってくれないと。各指一つ一つのあてがい方とか。それと、もう片方の手は、同時に玉袋をまさぐっていただけると、100点満点だったのに残念です。

★声優さんの読みがテキストどおりでない
稀世良「はい……この排泄の穴は……既に、お兄様専用の……
    性器……ケツマンコになっておりますから」
 ⇒「お兄様専用の性器」と読んだ。「……」の溜めがない。ここはライターさんを支持しますかね、私。ライターさんは「性器」を強調したかった筈ですから、ちゃんとライターさんの意向を読み取ってあげないと、台無しです。

★ちゃんと文章に描写が追随して欲しい
ト書き:全身から汗を飛び散らせ、ぷっくり膨らんだ乳輪の中心で勃起する乳首をぴくぴくと痙攣させ、絶頂へと駆けあがっていく。
 ⇒乳首が勃起してくれない。大減点です。

★稀世良の排尿シーン
ト書き:稀世良の陰部からきらきらと輝きながら流れ出る小水が床に液だまりを作り、アンモニアの臭いが鼻をつく。
 ⇒「臭い」を使っていて安心しました。もし「匂い」と書いていたら、「フェチ野郎」と思わず叫んでいたに違いない。それとも、ライターを絶賛した?


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十子編
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★サエとのイラマチオシーン
稀世良「サエの喉マンコに、胃子宮に……
    御廻様のこってり濃厚チンポ汁を出してさしあげて?」
ト書き:俺の陰嚢はまだパンパンに張り詰めて、どくどくと尿道に
    精液を送り込んで、サエの胃袋を貯精袋に変えていく。
 ⇒「胃子宮」「貯精袋」って、すごい表現だな

★★テンプレ2
 お互いに名前で呼び合う
幸仁「その呼び方なんだけど……公の場じゃないとき……」
幸仁「つまり今みたいなときは、御廻様じゃなくて……
   名前で呼んでくれないか?」
十子「幸仁……さんでいいか?」
幸仁「ああ、ありがとう……十子」

★★テンプレ3
幸仁「十子、手を握ってもいいか?」
十子「手を?」
幸仁「駄目かな?」
十子「駄目だなんて! そ、そんなことあるはずがない。
   もちろんだ」
幸仁「うん、じゃあ……」
ト書き:俺ははにかんでいる十子の手をそっと握った。


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稀世良編
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★セックスは臭いんだよ。これが現実
稀世良「はぁ……はぁ……お兄様のチンポの臭いが……
    徐々に私の肌に染み込んでくるみたい……」
ト書き:サエがぴちゃぴちゃ音を立てながら舐めていくと、
    尿道口が開いて強い臭いの先走り粘液が溢れ、
    脈動する肉幹を伝い落ちていく。
 ⇒本作での「におい」はすべて「臭い」です。Goodです。
  お花畑エロゲーの場合、ライターは「匂い」って書くんですけどね。

サエ「わたしの……ケツマンコ……どろどろの濃くて臭い
   子種汁で……ああ……孕んじゃう……妊娠しちゃう……」
ト書き:サエの膣穴は肉棒で擦れば擦るほどどんどん柔らかく
    とけていく。どろどろの愛液と精液が混ざり合い、
    雄臭と牝臭が絡み合う淫靡な生殖臭が漂う。
ト書き:垢まみれの肉棒が十子のすべすべした滑らかな粘膜で
    チンカスを擦り落としていく。その凄まじい悪臭に
    十子の目に涙が浮かび、思わず吐きそうになる。
 ⇒臭は「におい」で「くさい」で「しゅう」なのです。

★捕食獣稀世良
稀世良「この体の全てで……お兄様を感じたい……お兄様が欲しいのです……」
 ⇒稀世良って蜘蛛、カマキリ?

★★絵と文章内容が合っていない
ト書き:射精前の激しい挿送に少女の目が大きく見ひらかれる。
 ⇒目、必死で閉じてるし

★★テンプレ4
稀世良「あっぁあ……ふぁ……お兄様のチンポが入ると……私の
    マンコがお兄様のチンポの太さに広がるのわかりますか?」
稀世良「私のマンコ、あっぁあ……お兄様専用のチンポ入れに
    なってるんです……あっっぁふぁあ……あっぁあんっ……」
幸仁「ああ、わかるよ……最初はあんなにきつかったのに……今では
   すっかり俺の形を覚えている……」
稀世良「ふあっぁあっ……そう、そうなの……私のマンコの穴っ……お
    兄様の形をすっかり覚えてるのっ……」
 ⇒覚えるんだよね


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サエ編
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★★★サエとのセックスシーン
数あるセックスシーンで、これだけ普通に良かった

★★テンプレ5
ト書き:俺の肉棒の形を完全に覚え込んだ白濁まみれの膣穴と、
    俺の亀頭を完全に覚え込んだ精液を満たした子宮をひくつかせ
    ながら、呆然とつぶやきつづけた。
 ⇒やっぱり覚えるんだよね

★十子の声優さんについて
この人、セックスシーンでの説明文章を、そのまま文章として読んじゃうので、下手ってことになってしまう。

★★★声優さんの読み間違い?
稀世良「ふふっ……隠しても駄目ですのよ?
    だって……ふぁ、ああ……」
 ⇒「無駄ですのよ?」と読んだ。ただ、文章の前後的には「無駄」で合ってる。

★★★「普通」って何だ?
幸仁「どうして、俺とサエのために……
   なぜそこまで……してくれるんだ……」
十子「あなたが教えてくれたからだ」
幸仁「俺が……?」
十子「言ってくれただろう……? そんなの普通だよ、と」
十子「誰かが苦しんでいると、苦しいと言った私に……
   そう……言ってくれただろう?」
十子「あの言葉が……どれだけ私の心を救ってくれたか……
   あなたには想像できないだろう……」
十子「でも……私にとっては……なによりも……大事な……
   大切な……言葉になったんだ……」
 ⇒「普通」ってある意味、「革命」なのだろうか?

★★★千鶴江さん
サエ編、千鶴江さん大活躍

誤字脱字
稀世良「お母様がしていいって言ってくださったの。わたし、
    こういうのは、初めてで……ああ、うまくできるのかしら?」
 ⇒「わたし」を「わたくし」と読んだ。声優さんの読みが正しい


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取り替え子編
============
★★★誤字脱字
美壽々「ふふ……気になったら私の許においでなさい……
    いつでも歓迎しますわ……」
 ⇒声優さんは「歓迎いたしますわ」と読んだ。これが正しい。なぜなら、美壽々さんの言い回しは、「します」ではなく「いたします」だから

★★★サエ子供時代:初めてのお勤め(陵辱セックス)
陵辱中の文章を掲載すると、人生が終わりそうなので、
陵辱後の文章を掲載
(陵辱後の文章から、陵辱中の文章をご推察ください)

ト書き:ようやく射精が終わった。
    サエの目はぽっかり開いたままの完全に光を失っている。
ト書き:全身を射精びたしにし、肌にこってりと乗った白濁の塊が、
    痩せた肌をだらりと重たげに垂れ落ちていく。
サエ「ぁ………………ぅ…………」
ト書き:完全に心を砕かれた顔つきで、暴辱に打ちのめされた体を横たえ、
    空ろな視線をさまよわせている。
ト書き:ずる……ずるるう……どろ……ごぽぉ……ごぷぷ……
ト書き:サエの体から二本の肉棒が引き抜かれた。
ト書き:ぱっくりと開いた尻穴と、閉じることもできなくなった口から、
    黄ばんだ精液が垂れ落ちて液だまりを作っている。
サエ「げぼ……ごぼ……ぅ……ぁ………………………………」
村人A「みすぼらしくて小汚ねえガキだったが、
    きれに化粧してもらったじゃないか」
村人B「貫通式も無事に終了したからな。明日からは毎日、
    おつとめに励めよ。いいな?」
サエ「お……ぁ……ぅ…………ぁ…………」
ト書き:村人たちの嘲弄にもまったく反応できず、サエの小さな体は、
    精液の海に転がったままぴくりとも動かない。
村人C「ところで、これ、どうするんだ? 持って帰るのか?」
村人A「あ? 別に何もしなくていいだろ、
    起きたら勝手に帰るだろうし」
村人C「それもそうだな」
村人A「おい、肉便器! その汚い体で戻ってくるんじゃないぞ
    ちゃんときれいに洗ってこいよ! いいな!」
 ⇒句点がない
サエ「…………」
ト書き:サエは返事をする気力もなく、
    ただぱくぱくと口を開いては閉じるばかりだった。
村人A「まったく、碌に返事もできない駄目な奴隷だ」
村人B「まあ帰ろうぜ」
村人A「それもそうだな」
ト書き:ぐったりと地面に横たわったサエをそのまま放置して、
    村人たちは笑いながら去って行く。
ト書き:冷たい森の中……たった一人で放置された幼いサエは、
    白濁まみれの体で倒れたまま……
ト書き:焦点の合わない目を空中にさまよわせつづけた。
ト書き:………………
 ⇒文章はうまいんだよなぁ。でも、読むのつらい。内容じゃなく、ストーリーぜんぜん進まなくて。それに、本作は抜きゲーなんですよね。私は、陵辱シーンじゃ勃たないから、抜きゲーとして、そもそも機能しないのがなんとももどかしい。恐らく、私にはレイプの素質は皆無みたいです。そういう意味では、私には本作をやる資格がないと言えるでしょうね。


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廻暦編
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■「紅い悪夢を喰む」
 問題解決編ですね。

★★★悔し涙
ト書き:処女を奪われたばかりの膣穴を肉棒で削られる痛みと
    悲しみを遥かに凌駕する憎しみが八千代の心を塗りつぶす。
八千代(悔しい……悔しい……悔しい……悔しい……っ!!)
ト書き:閉じた目から涙がぼろぼろ零れ落ちる。その涙を周りの男た
    ちは処女を奪われた哀しみからの涙だと勘違いする。
 ⇒昔、あるアイドルが、風邪で声が掠れた状態で歌わざるを得なかった時、歌い終わって泣いてしまった。世間では喉が痛くて泣いてしまったのだろうと思ったのに、実際は、まともに歌えなくて悔しくて泣いてしまったという話を聞いたことがあります。プロの鑑のアイドルですね。この文章の発想も、そのあたりから来ているのかもしれません。

★★★美食も突き詰めるとゲテモノに至る

★★★「因果応報」、この言葉につきるね、この作品。
   この輪管構造が輪姦構造を生むという世界観がすばらしい。内容は大嫌いだけれど……。

★★★誤字脱字
ト書き:淫嚢で渦巻く均熱のマグマが精輸管に迫る感覚に、
    勝が侍女の膣穴を掘削しながら、欲望の赴くままに吠える。
ト書き:極太肉棒の根本にある子どもの頭より大きな陰嚢から
    白濁粘液が、勢いよく精輸管へ流れ込んで、
    十子の子宮めがけて尿道を駆け上がっていく。
 ⇒「輸精管」が正しい。

★★★地価牢の囚人立ち絵の服装が綺麗すぎる
 地価牢に閉じ込められているのに、綺麗な服装で顔も汚れてないし、悪臭も絵から漂ってこないし、ぬる過ぎるよ。リアリティがないのよ。それがこの作品の駄目なところかな。陵辱度が薄いのに合わせたんだろうけど、中途半端なんですよね。

★★「無理だ……!!」選択
 姫様をさらうこともできず、洞窟に逃げ帰る
ト書き:俺以外の誰でも……
    この無間地獄をどうにかできるだろう……
 ⇒無間地獄って言葉を見ていると、『無限煉姦 ~恥辱にまみれし不死姫の輪舞~』を思い出してしまう。あの壮大なループ構造から考えると、最近のループもの、ちまちましすぎなんだよなって思ってしまいます。やっぱり本作はぬるいかな、残念ながら。私にはちょうど良いぬるさ加減だけど、世間は許さないかもしれない。世間ってどこだよ(笑)。


おしまい。最後までお付き合いいただいた方々、ありがとうございました。