短いけど、個人的にツボな世界観
不思議なカフェで、ウェイトレスさんに渡されたメニューから、お好みのストーリーを選択するオムニバス。
女性主人公はモノローグまでボイス付きです。
『Last Mother』
近未来、戦争によって人が死に絶えた世界で、生き残った少女。
唯一の女性であるが故、産む機械として男達に種付けされる日々。
選択肢によりハッピーエンドもあります。
ハッピーエンドのオチは、「いや最初からそうしてろよ」と。
『お蔵でドカン』
タイムスリップ物。とは言ってもかなりお粗末。
ご先祖様と結ばれたら、主人公は存在しなくなるんじゃ?
タイムパラドックス完全無視。
あとあの時代の嫁入り前の生娘が、初対面の男に、会って数時間しか経ってないのに自分から誘ってフェラしたり股開くって。
『ちゅきちょきちゅきなものがたり』
全年齢。
とにかくメルヘンチックで癒し系。
登場人物がみんな可愛い。
「せろり」が空を飛ぶところも見てみたかった。
『遠い青空』
全年齢。
産業革命時代、蒸気機関の発達により汚された大気。
かつて天使が飛び回っていた、美しい青空を取り戻したいコウと、居場所を失くした天使リルファの物語。
リルファの声がいい。
どっちのエンディングも好きです。
『盗撮犬わおーん』
スケベで覗き魔なペット犬「わおーん」と、飼い主の「さかなちゃん」の攻防戦。
わおーんのノリが、不二子ちゃんを追っかけ回すルパン(笑)わおーんがアホ可愛くて憎めない。
わおーんの声優さんはどなたか存じませんが、通常時の間の抜けたボイスの他に、イケボや吠え声もきちんと使い分けていて、声優さんは凄いと改めて思った。
『狼王』
女優リサと狼のリュウのひとときの交流。
リュウはリサの夢の中でのみ擬人化します。
よくある萌えゲーだと、都合よくリュウが人間になってハッピーエンドとなるでしょう。
でもあえて結ばれない結末は新鮮でした。
リュウが同じ狼のパートナーを作って、子供まで生まれていた事実を知った時の、リサの表情が切ない。
昔のゲームなので動きがもっさりで、システムにも不満が残ります。
好きな時にセーブできないのはちょっと。
(一編一編が短いので、そこまで大きな問題ではないですが)
確かに不満点はあるし万人受けはしないでしょうが、世界観がツボなものが多く、個人的には素敵な作品でした。