シナリオの整合性に著しい矛盾はあるが、中盤までのダイナミックな展開は見物。
全体としては良作の部類といえるが、続き物でファンが買う事を前提として考えれば物足りない。
いろいろと矛盾だらけなのは平行世界の別作品と考えた方がいいのかもしれない。
以下シナリオ別に評価
プロローグ
1作目(果実)の前日談。主人公が転校してくるまでの話なのだが、果実には繋がらない。
由美子は皆と打ち解けるどころか友情を育み、果実の誰とも馴れ合わないカッターナイフ女からはかけ離れている。その上、あの時点でゴミ拾いを始めるようなポジティブさがあるのも不自然。
天音は果実では転校時にはおどおどしていたという描写にもかかわらず、初日から現在の性格。
みちるは完全な池沼扱い。間違って中学へ転校するも教師も生徒も気づかず住む場所もないのにおかしいとも思わない。
マキナと幸がかろうじて果実に近い性格となっているが、プロローグとは名ばかりの平行世界ととらえねばならない。
種
中盤の皆が合流するあたりまではテンポ良く、どんどん先が読みたくなる展開だが、雄二復活後はお粗末の一言。
時限爆弾で時間を区切った時点で嫌な予感はしたが、その通り駆け足で盛り上がりに欠ける展開のまま気がつけば終わっていた。
時限のための爆弾のせいで敵地についてから1時間程度しか残り時間のない糞展開
姉や自分の世界の為などいろいろ語ったのに戦って死ぬだけのコピー
立ち絵やCGまであるのに雑魚レベルで簡単に死ぬオスロの部下
死ねば爆発すると言っておきながら雄二を殺そうとするオスロ
ナイフの利便性を語りながら何故か麻子の刀で戦い始めるオスロ
切ろうが刺されようが絶対に死なない主人公
などなど。
中盤までも全く問題がないわけではない。
大きいのが説明的な軍ネタと車ネタの増加。ミリネタは分からないが車ネタは正確ではない部分もそれなりに見受けられそれっぽい事を書いているだけというのは理解した。
そうなるとミリネタもそうである可能性が高いわけで、正確でもなければ特に面白いわけでもない解説調のミリ、カーネタにこれだけテキストを割くくらいなら、中盤以降をもっと真面目に書けといいたくなるものだ。
そして最大の問題はみちるの性格改変。このルート?ではみちるはバカで役立たずというどころか、口を開けば文句かゲロ、そして常に足を引っ張る邪魔者として存在している。
果実であった必要な愛すべきバカというのはどこへ行ってしまったのか。
プロローグも含めてライターは設定を見直して欲しいところだ。
楽園アフター
雄二が誰も特定の人を選ばなかったルートなわけで基本的にエロシーンの連続なので特に不満はない。
ラストがみちるなのは、誰にも決められなかった雄二がバカなみちるのせいでこうなってしまったとする他書けなかったと判断した。
他に選ぶなら消去法で姉くらいしかないし、実姉は今のご時世無理だろう。
「麻子のどこがいいの?」
「可愛いところ」
「なんだろう、私の弟は少し感性がおかしいのかしら」
エロシーンよりここがツボった。
デイブ教授
需要があるのかよくわからないキャラのエロシーンまで収録されている点はある意味賞賛する。