本編が好きなら満足度の高い出来になっていて、個人的に文句なし。
まず出来栄えですが、本編よりも鬼畜度や内容に密度が落ちているもののテキストは相変わらず良いので楽しめた。
それに資料館でいろいろなプロットや初期設定、万夜氏書き下ろしSS(再録含む)などを見ることができるので、
ファンディスクとして行き届いた内容になっている印象で、本編が好きならあまり外れはしない感じ。
次にキャラごとのサイドエピソードですが、ストレートにキャラの魅力で勝負したシナリオの流れで、
本編のような陵辱展開は殆どなくて、純愛的なものが前面に出ていてプレイ感がすっきりとしている。
個人的には相当お気に入りの麻由、麻奈の双子姉妹にも話があって、
きちんとスポットを当てられているという点だけでもやる価値十分でした。
まずは麻由ですが、好奇心旺盛で吸血やセックスなどに物怖じしない吸血鬼らしい行動とは裏腹に、
深層では実に人間味溢れる繊細な感情を持っており、悠香やしずる達の感性を持つ吸血鬼であることが語られている。
まぁ本編でもそれくらいは読めてはいたので多少今更感はありますが、麻由の良さはきちんと描写されていたと思う。
元々好みのキャラ造詣でもあるので、その分気に入っているという贔屓差分もありますがね・・・。
一方麻奈の方は、自分が吸血鬼であるという自我をはっきりと持ち、人間は自分達の下であると認識し、
自分の感性と欲望に正直に従って行動する吸血鬼らしい吸血鬼であることが本編より強調されている。
麻奈ルートでは結局ああいうオチかという印象で、意外性というものはなかったが、
キャラの魅力という部分からみれば描写は十分で、期待通りになっている。
他のキャラでは今日子や芳江なんかは結構楽しめました。
あと、このゲームのメインルートともいえる「支配者のための狂死曲」はある種の本編かなという出来。
笑える部分も意外とあるし、本編に入れても良かった感じがする出来であった。
まとめ
マイブラ本編が好き(グロ描写が良いという人以外)であるなら、迷わずお勧めできる1本。
攻略も前作と比べればかなり難易度が下がっていたので個別にもサッと入れたし、
メインルートなどをあわせても自力でもフルコンプを目指せるレベルです。
アナザーサイドだけなら75点前後と言うところだが、資料館の内容の濃さでプラス10点の85点。
キャラゲーとしてなら姉妹にスポットがきちんと当てられている分、個人的に本編より良いと思う。