WHITE ALBUM初代をベースに丸戸氏が上手に昇華させていると思う。良品。
冬馬かずさ、小木曽雪菜という2強丸戸さんの描く彼らしい拗らせた性格のヒロインのシナリオが主軸。
特にストーリー的な流れでは、雪菜Trueがベストなルートといえる。
一般的な男の理想像的なキャラ作りの雪菜。
付き合い始めは評価を落としまくっていたが、大人になった後はいろいろな苦しい事柄を飲み込んで成長し、雪菜の姿は愁いを帯びながらも尚も春希への想いはそのままで一途で、あふれんばかりの魅力に満ちる女へと変貌。
高校時代のイラつく行動の連発さえなければ、かずさを超えられたと思う位に勿体なかった。
一方のかずさは孤高のヒロインで音楽の秀才冬馬曜子の娘。
母をも超える音楽の天才で春希の感情をピアノにぶつけながら世界的にも良い評価をもらう。
しかし、本人は春希さえいれば良かった。ゆえにコンサートルートが選べないのが辛い。コンサートルートが一番自然な流れになるはずでもあるので。
個人的にはノーマルエンドが良い。春希がかずさに依存して堕落していく姿を見て脱出させるべく、春希を雪菜に託す。不倶戴天の敵か最大の親友が実に合う話だった。
他ヒロインルートも話はまとまっておりパルフェ時代よりも格落ちがなくなって出来は良いけど、千晶以外は春希が鞍替えするには足らない感じ。
そして、ED後はどのルートも春希の抱えるかずさとの想いと戦っていくと容易に想像でき、中々前途多難だなと思えるのはご愛嬌。