死生観の高さが印象的。
山田一氏のテキストですが、非常にインテリな側面を見せつつも砕けた文章で笑いを取ってくる感じの構成。
この時点で、後作でのインテリ傾向が強い内容になっていくのが予想できる感じで興味深い。
後、この人は下ネタ関連が当時からかなりお好きなようですね。
さすがに加奈にはないかなと思っていたのですが、普通にあった(汗)
内容ですが、死生観など考えさせる内容を含有している普通の感動ゲーといった印象。
幼少から加奈が死んでしまうところまでを書いているので、成長していく部分などもきちんと追っている。
そして、主人公である隆道の感情描写は非常に丁寧に書かれていて、心に渦巻く気持ちがよく理解できる。
あと、因縁キャラの夕美についても多く語られている。
なのに、メインの加奈の心情描写と葛藤の部分が決定的に足りていないという不可解な欠点も有する。
そんな文章を読んでいく中で加奈をどれだけ気に入ることができるか、主人公の立場にどれだけ感情移入できるかで、
このゲームの点数は大きく上下することになるだろう。
自分はそこそこ感動はできたし、リアリティの高さはこの業界ではあまり類を見ないものである印象。
自分も死生観、親類に病気を持つ大変さはこのゲームでしみじみと感じることができた面もあり、
何かしら印象に残るゲームであった。
ただし、あまりに病気持ちのキャラが多すぎて涙腺が崩壊することだけはなく、少し緩んだ程度だった。
寧ろ、個人的には夕美の方のが感動しちゃいそうなのは如何なのだろうか。
それが想定外だったところかな・・・・。
まとめ
ゲームにある程度のリアリティを求める方は、是非やってみることを勧める。
昔のゲームだからといって安易にやらないのは勿体無いと思う。
米倉氏の絵が駄目な方は、内容は変わらないので「おかえり」の方でも良いでしょう。
純粋な好みでいうと、自分は加奈の方が家計より良かったです。