バトルモードは、新武装多数追加と調整で更に面白さ&熱中度アップ。 しかしシナリオは…、残念ながら最後のルートが微妙。 バトルモードが良過ぎるので100点だけど、シナリオは80点。 Dive1を持っていると統一してプレイできます。
Dive1では回収されなかった伏線の数々、そしてバルドフォースにあってDive1には収録されていなかった武装の数々、膨れ上がった期待を胸に、いざオープンコンバット!
このゲームのキモであるバトルモードは、もう文句の付け所がありません。
使えなかった武器の性能がアップしていたり、使い勝手の良過ぎた武器が弱体化されたりといったバランス調整もなかなか良いですし、FCが二つになったことで、更にド派手なコンボができるようになりました。
ブーストも4つになったので、コンボ後の退避もしやすくなっています。
また、機能拡張が更に増えて、Dive1でも完成されていたシステム周りが更に快適になっていきます。
特に便利なのは、好きな場面に何時でも飛べる機能、まさにどこでもドアです。
この機能のおかげでフルコンプにかかる時間が大幅に短くて済みそうです。
無駄にレベルを上げにくくしたり、レアアイテムを配置したりして、作業プレイを強いることでプレイ時間を稼ぐゲームが増える中で、あえて時間を短縮させてしまうのは、やはりゲームの熱中度の高さに対する自信でしょうか。
おかげでバトルのやり込みやコンボの研究に、すぐに取り掛かれるので非常にありがたいです。
更に、戦闘中のポーズメニューから好きな時に戦闘をスキップできる機能も追加されるので、バトルの苦手な人も安心です。
あと関係ないですが、マスコットぷにゅりに音声が付いたのも地味に良いです。
とまあバトルモードやシステム周りの作りこみに関しては、100点満点で120点くらい。
完璧としか言いようがありません。
ただし、バルドといえばシナリオの奥深さも期待のひとつ。
バルドフォースのように、驚愕の真実を控えたラストルートを心待ちにしていたのですが…アレ?コンナモノ?
Dive1で広げた大風呂敷を回収し切れなかったような気がしてしまう、なんとも微妙なできでした。
もちろん、きちんと話はまとまっているし、それなりに面白いので、バルドシリーズで無ければシナリオにも満足という所ですが、バルドとしては正直微妙と言わざるを得ません。
まず、一個目のルートはなかなか良かったと思います。
CMなどで出ていた、「私のせい?」の絡みなんかも良くできていて、先生や神父の設定はきれいにまとまっていました。
記憶遡行モードはもう少し考えて欲しかったですね…。
Dive1では省かれていた部分を追加してあるので、全部読ませたかったんでしょうが、ほとんど読んだ文章なのでDive1と連動して既読スキップしたかったです。
二つ目のルートあたりから雲行きが怪しくなってきました。
設定上、Dive1の3つのルートを含めて、話の流れを統一していかなければならなかったためか、途中でちょっとご都合主義的な展開が目立ちます。
が、BALDR SKYの語源や空の死んだ間接的な原因など、ラストはよくまとまっているので、このルートまではとても良かったんです。
問題は最後のルートで、これだけ膨れ上がった期待をどう収めてくれるのかと思いきや、どこかで聞いた覚えのあるような安易な設定。
しかも肝心な部分となる設定を描写していないので、なんか納得できないです。
空が死んだのは様々な要素が重なっての結果ということがきちんと描かれていますが、「じゃあ甲はどうして灰色のクリスマスで死んだの?」
その疑問がどうしてもこのシナリオを納得させてくれないんですよね…。
繋がっていたときの記憶として頭の中にはあるはずなので、そのへんも上手く回想シーン入れるべきだったと思うんです。
これはライターさんの逃げなんじゃないでしょうか。
終板の展開は、子供の頃に見たどこかのアニメ映画を見ている様な、ありきたりな流れで、死んだ仲間は都合よくポンポン生き返るしもうなんでもありというか…。
流石に今時、ここまで安易な「ここは俺に任せて先に…」的な展開では泣けないでしょう…。
まあ一応最後はなんとかなった感じですが、余韻がまったく残らない微妙な気分だったのは間違いないです。
そんな訳で、(バトルモード120点+シナリオ80点)÷2=100点ということで100点満点を付けますが、ちょっと残念でした。
おまけですが、次にバルドを作るときは、攻撃ボタンの4つ化を目指して欲しいと思います。