激怒から始まる体験記(1月19日新規改編)
……最初にこのゲームに取りかかったときには、正直どうなることかと思いました。「おとぼく」の1ストーリー読了後、ふとした出来心で始めてしまった「リバーシ」。そして6時間にもわたる敗戦に次ぐ敗戦。まさに意地と機械の張り合い。一勝するまではやめられんと、ネットでオ○ロの定石を調べ上げ再び挑戦。そして流れるボイス。
【瑞穂】「いい勝負でしたね♪」
【俺】「ぬがーーーーーーーっっ! うるせえーーーーーーーっっ!!」
そして夜は更けていく。
結局、眠気と戦いながら適当に打った一戦で、まぐれ勝利したときには、カーテンの隙間から光が漏れ始めていましたとさ。ちゃんちゃん♪
そして、次の日はやることを片付けた後、大爆睡。続きはそのまた次の日からになりました。
(以下1月10日記入)
そんなわけで、「やるきばこ版シャマナシャマナ」に吶喊してきたので、その評価を……。
まあ、おまけだったので期待はさほどしていなかったのですが、月蝕に絡めた「水脈」の移動説、「治の英雄」さんの苦悩とその大戦描写など、さすがにこの作家は見事だなと思いました(若干ひいき目が含まれております)。
また、「古くからのなじみの友人」→「深い友情はけして愛情とはならない」といったテーマにおいて、ラビらしく戦闘中の告白とした点は私的には評価が高いです。
まあ、ミリアとヒューの登場が最後に来るなという予想はあったのに、その描写が皆無だったのは私的にもったいないなと感じましたが……。
とりあえず、そんなところでしょうか。
(以下1月19日記入)
そして、その後は「おとぼく」の各エピソード。ここは正直印象に残っていないというのが正直な感想。全般的にここのメーカーさんは、設定や緊迫した雰囲気に中心を置く傾向があるようで、テキストが淡泊なものになりやすい印象がある。それでもここの2人のライターさんは各自持ち味を前面に押し出し、見応えある文章にしていると私的には感じている。が、今作のように、ファンディスク的にヒロインのその後とHシーンを、短い枠組みの中に入れようとすると、その書き方は裏目に出る。張りのない日常生活、ただ淡々と進んでいくだけの文章、そして突然のHシーン。どたばた感や笑いが、やはり弱いメーカーだなと改めて感じてしまった。
しかし、次のシナリオで評価は一変。やはり、このライターさんはある程度の長さの中があれば光る方だなとつくづく感じました。素直にハッピーエンドにしない複雑な心理描写(とは言いにくいですが)、各キャラに与えられた不幸とキャラ同士のつながりの暖かさなどは、読んでいて感心させられます。ただ、「おとぼく」と「アリスマ」の間に位置する作品にしては、キャラの台詞で稚拙に感じられたものがあったり、いのり編があっさりさせすぎだったりと、ちょっと「あれっ?」と思われるところもありましたが……。ただ、非常に特徴ある書き方の方で、好みが分かれそうではあるが、私的には非常にお気に入りのライターさんの一人です(「言う」を「云う」と書くライターさんを自分はこの方以外知らない)。
なにより、ファンディスクなのにこれだけの新作品が入っていることに驚き。うれしい誤算です。
そしてもう一つの誤算は「きゃらばと」。とあるカードゲーマニアのこの俺にとっては、所詮陳腐なおまけにすぎないぜっ!! なんて高をくくっていたら、予想外に楽しめてしまった。しっかりと練られたカードの設定と、重なりのないカードの種類。そして、歴代のキャラを操って戦えるという楽しみ。正直、「リバーシ」とは正反対の意味ではまってしまいました。ただ、若干「反射」と「即死」の判定が高く強すぎる印象を受けたのと、ある程度デッキが強化されると、ハードモードのキャラでも相手にならなくなってしまうのは残念だった。
まあ、全体的に大満足なファンディスクでした。……一部を除いて、ですが#
ここからは余談です。
「おとぼく」卒業旅行編でまりあとリバーシ対決になったとき、正直肝が冷えました。「……おいおい、瑞穂に勝てない俺がマリアに勝てるわけないだろうが……」と。これからストーリーを進めるために、またあの悲劇がよみがえるのか……と絶望状態に陥りました。まあ、10秒後に絶句したわけですが……(笑)