俺は好きですよ。
好きなんです。この作品をプレイしてからあかべぇブランドに目をつけたわけだし。
確かに目立つ欠点も多いです。メインルート以外はあまりにぐだぐだです。いや、メインも十分ぐだぐだじゃん、と言われたら反論のしようがないくらいです。
でもこの点数なんですよね。いや、なんででしょうね。
主人公は確かに弱いです、弱すぎます。公式では「未知なる力を秘めてるらしい」とか宣伝しておきながら、最後まで力に目覚めないまま敵にぼこぼこにされます(この辺はコンシューマ版でフォローされてますね)。でもその主人公、自分の弱さをちゃんと自覚してるんですよね。だから努力もしてきたし、それでも力が及ばない場合は周りの人に頼るということを、最後にはちゃんと学びます。
「笑っちまうくらい俺は弱いよな」
「だから結局、最後はお前に頼るしかないんだ」
主人公の台詞です。もう何年も前にプレイしたものなのではっきりとは覚えていませんが、言葉の意味はこんな感じであっているはずです。
ねえ、あの主人公がですよ。力も満足に使えないくせにいきがって鬼退治に向かった挙句、ぼこぼこにやられるどころか妹たちを巻き込んで見殺しにする形になったあの主人公が、自分の無力さを嘆きながらこう言うわけです。そしてちゃんと時間稼ぎという役割も果たしました。これも立派な成長ではないでしょうか。
中間ムービー(といっていいのかわかりませんが)にはやられました。何回も繰り返し見ましたね。主人公にも声があればよりよくなっていたんじゃないかと思いますが、まあ、ここでの評価を見れば不快に感じる方のほうが多いかもしれませんね。
最後の那美とかすみのバトルも結構熱かったです。どっちも感情むき出しのエゴ大爆発ですが、別に世界の滅亡をかけた闘いとかじゃなく、あくまで私闘に過ぎませんのでそれでいいかと。