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painsalさんの双性の姫君 ~ふたなり姉妹と魔王の求愛~の長文感想

ユーザー
painsal
ゲーム
双性の姫君 ~ふたなり姉妹と魔王の求愛~
ブランド
アンモライト
得点
70
参照数
1432

一言コメント

フタナリスキーよりもNTRスキー向けかも知れない

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

ゲームタイトルや公式サイトのストーリーからフタナリゲーを想像する人は多いだろうし、それ目当てで買う人がほとんどではないだろうか?
しかし・・・結論から言うとフタナリゲーとしては微妙。
ヒロイン二人がアイテムを使って変身すると、戦闘力がアップするが、代わりにフタナリになってしまう。そういう設定。
このトンデモ設定と最初のシナリオ展開から、序盤はバカゲーとも言える。
そして本作は大きく二つのルートに分かれる。純愛系とNTRビッチ系だ。
純愛系はほとんどが変身させてフタナリ3Pをするので、フタナリルートとも言える。
こちらはタイトルで想像した通りの内容である。
エンディングは3つあるが、ヒロインそれぞれのエンディングと、最初のバカゲー的なノリに戻るお笑い的なエンディングがあり、あまり後味は悪くない。
問題は・・・もうひとつのNTRビッチ系だ。
こちらはある人物からもらった薬を使って、ある種の陵辱をするのだが、そのうちシナリオ展開がもろNTRゲー的なものになっていく。
大きく二つのルートに分岐するのだが、片方はNTRゲーの王道を行く展開。
もう一つはヒロインを人質に取られるのだが、すでに精神を支配されており、肉体的NTRではないものの、愛するヒロインを自分のものに出来ないもどかしさからNTR的敗北感を味わえる。
この点は主人公がヒロインに対して好感度MAXであるという設定が一番生きている、個人的白眉シナリオ。
NTRビッチ系は変身Hが一切ない(=フタナリHがない)ため、こちらはタイトル詐欺とも言える。
しかもシナリオ展開とエロはNTRビッチ系の方が出来がいいし、抜けるから困ったものである。
変身しないとフタナリになれないという設定が足を引っ張った格好だ。
よって本作をどう評価するべきか非常に困る。駄作や地雷の類ではない事は確かだが、しかし本来のターゲットであるフタナリスキーに対してのアピール力には欠けると思う。
皮肉にもNTRスキーに向いているというのは大誤算。でもNTRスキーは誰もレビューを書かず、書いてもレビューを見てくれなければきっと本作を手に取ることはあるまい。
そういう意味では本作はおそらく大失敗作であると言えるだろう。
個人的にはフタナリもNTRもプレイしているので問題ないし、むしろ好きな作品ではある。よって点数は高めにつけている。
しかし、どちらかが駄目だという方にはお勧めできない。
結果的にどっちつかずの中途半端になってしまったのが失敗の原因なので、たとえばスピンドルの母娘肛姦のようにあるジャンルにちゃんと特化できれば良かった。
NTRルートでもちゃんとフタナリHがあれば、また話は違ったんだろうな。