無印版との相違という意味で見所の、新キャラエステルと昇格ヒロイン翠のストーリーは良かった。既存ヒロインの代替全年齢イベントも自然に組み込んである。
元がグラフィック・音楽・シナリオ・システムと大きな欠点のないゲームで、レーティングに引っかかる部分以外はそのままきっちりと移植されている。
(このPC版はPS2版をPCでプレイできるようにしたもの)
なので、無印版との相違に絞って書く。
エステル
いわゆるマジメっ子ツンデレでそれ自体も魅力的だが、彼女のストーリーを通して月と地球との相互理解という大きな課題に話をつなげていることを評価したい。
作品世界に深みを与えている。
ビジュアル的にはタイプこそ違うがフィーナにも負けず劣らずの美人。
翠
麻衣の先輩で菜月の親友という設定から無理なく話を構築。
元気で明るいけれども内面は繊細というところを丁寧に表現できている。
主人公の存在感が後半特に大きい。
元々流されるだけの人間ではないが、行動力と洞察力を見せてくれている。
ヒロイン化にあたり変更された髪型も似合っていて魅力アップ。
既存ヒロイン
エッチシーンが全年齢イベントに入れ替えられている。
おおむね自然でなおかつイチャイチャぶりを表現した良いイベント群。
キャラによっては(捉えようによっては)無印版のエッチシーンの方が不自然に感じられた場合もあり、むしろ良い変更になっている印象。
さやか・リースがそうだった。
目立つのがエロスではなくなるため、結果として精神的な絆を強調する形になっている。