大人の背中を超えていくってのがよかった
別に大したこと書いてないけどネタバレなので一応
個別もなかなか楽しめたんだけど、最後に攻略した有佐√、その後解放された「Lift Off!!」で一気にテンションが跳ねあがった。
まず有佐√では、主人公が親父と対峙するのが見れて良かった。和解シーンは泣かせてくれる。エロゲーなのに父と息子の和解シーンが一番好きかもしれない。親父といえばほのかの親父もいたが、こちらもなかなか。へら絞りが認められたときはぐっと来た。
大人って若者とは踏んだ場数がまるで違ってて、威厳とか自尊心とかを感じさせる。少なくともこのゲームに出てくる大人は、そんな感じ。若者からすればちょっとした化け物。
ビャッコメンバーたちはロケットが好きで、ロケットを打ち上げたくて、活動しているけども、彼らが憧れているロケット、いつか見上げた空に見たロケットは、そもそも大人たちが打ち上げたものなのである。
もしかしたらそれは若かりし頃の理事長がPMをやっていたプロジェクトで打ち上げられたものかもしれないし、そのロケットにはほのかの親父の作った部品が使われているのかもしれない。ビャッコメンバーはその後を追いかけているのである。
亡くなった親がやっていたマリオカートをプレイしてみると、親のゴーストがゲームの中に記録されていた――なんてニュースがあったような気がしますが、ロケットに憧れる者たちが、打ち上げられたロケットの姿に見たのは、突き詰めればそんな大人の姿なのかも。
主人公と親父の確執をグッときた要素にあげたけど、特に何とも言えず納得してしまったのは、主人公が母親の葬式の時の心情を語るところ。親父にただ「よく頑張ったな」と言ってほしかった――っていうのは、やっぱ憧れとする人には死ぬほど認められたいもんだよなあと思わせられた。各ヒロインの親も、親であると同時に憧れとする人でもあり、彼女たちがロケットを打ち上げる理由には、そんな大人たちの姿が見え隠れするようなしないような。もちろん、明里先輩周りの感情とか部活としての団結もあるんだろうけど。
あとは、雛が一気に翼を広げて飛び立っていくのを見ることになるなんて、みたいな感じの、先生の台詞が頭に残っている。
あの晴れわたる空「より高く」。リフトオフ編を経て沁みた良いタイトルでした。