もう人間関係が全部嫌で一人になりたい、でもやっぱり一人だけ傍にいて欲しい女の子。
世界的な伝染病の影響で人間がほとんどいなくなった世界で
生き残りの主人公とヒロインがまったり田舎暮らしをするという終末世界モノ的なストーリー。
と言っても、暗い世界観は設定がガチガチに固まっておらず結構アバウトで、
リアリティよりも、二人きりの少し物悲しくて儚げな雰囲気の中で絆を深めていくための
舞台装置、演出という要素が重視されていると感じた。
(例の病気の話をエロゲの中にまで持ち込んでほしくないと思う派なので個人的にはこれでOK)
ヒロインと結ばれた後、本格的にHシーンや恋愛描写を楽しめるのは二周目以降で
一周目はノーマルエンドかバッドエンド(二種類)になるという構成。
発売前、メガストアの紹介記事インタビューで「悲しいバッドエンドもあったりします」と書かれていたのを読んで
不安に感じていたが、今作のバッドエンドは「ヒロインを大事にしたい、健やかなる時も病める時も支えあいたい」と
感情移入させる内容で、見ると鬱になってしまう程のえぐい展開ではないので、
病気で・・・系の話が嫌で普段は避けている自分でも許容できる範囲だった。
ただ分岐の条件が、食料の調達具合や栄養状態によるものなのか、
反応がよくない選択肢を選ぶとダメなのか解りにくくて難しく感じた。
特に、虫が苦手なヒロインにバッタを食べるよう勧め続けるべきか、
「疲れが抜けていないのに山仕事に連れ出していたせいで体調を崩した」というような文があるので
山に行かない方がいいのか等、どうするのが正解なのか迷う場面がいくつかあるのが気になった。
まさかHシーンで中出しするのもタンパク質の補給に関わっていたりする?
二周目以降のトゥルーエンドルートは、シリアスな話よりもヒロインとのHシーン、
大きな心配はなく平和に暮らす描写がメイン。
フィクションでしかありえない幻のような物語だが、一周目のルートとは趣を変えて
ヒロインとの甘い生活に安心して浸れるよう都合のいい展開になっているのは個人的には正解だったと思う。
通常、カップルの生殖行為は衣食住がある程度満たされて健康でなければ楽しめないものだから・・・
極限状態のエロもアリかもしれないが。
U35氏が原画を担当されているゲームは、他社ブランドのアオナツライン等でエロ薄めな印象を持っていたので
Hシーンにはあまり期待していなかったが、今作は正常位、騎乗位、バックと、普通っぽい体位は網羅されていて
フェラやお風呂でのパイズリ、水着をずらして挿入、制服姿で先生と生徒に扮したプレイを・・・と、
フェチ心をくすぐるシチュも用意されていて予想外に楽しめた。
ピストンしている時のジュプジュプ音もちゃんとあり、Hシーンのテキストも、むやみに卑語を使わず
お互い異性に慣れていなくて恥じらい戸惑いがありながらも、
身体を繋げる喜びや快感に溺れていく様子が自然に書かれていて上手だと思えた。
声優さんの演技はHが進むにつれて、差し迫って余裕がない感じになっていき、激しく乱れるので
「自分のモノで気持ちよくなってくれている」「一緒に登りつめていっている」感があるのが嬉しい。
上述の先生と生徒プレイと、ヒロインが自分で好きなところに当てて感じる騎乗位のシーンが特にお気に入り。
「たくさん出してね・・・」というセリフとか、途中で疲れて主人公が動きを手伝ってあげるところとかエロ過ぎる。