ほのぼのとして楽しくて、いい作品でしょう。また、とにかくかわいい。
主人公の事がよく言われていますが、確かにキャラの設定に問題はあると思います。
お笑いキャラならそれなりの一貫性が欲しい所なのですが作風上ちょっとシリアスな部分も入ってくるわけで、その時の普段とのギャップが少し大きくプレイしながら違和感を感じる事がしばしばありました。
またシナリオですが個別に入ってからのイベントが各々一つの大きな問題を解決してHして終わりと、基本的にはまあ当たり障りのないごく普通のエロゲの体裁を保っており、故に特に目新しい物もなく前作のように大泣きを貰ってしまうような事もなく、平凡な出来だと思っていました。ええ、昨日まで。
何故でしょうか。翌日、出勤してから仕事中にずーっとマリーとルゥリィとかりんの事を考えている自分がいました。優しくて楽しい世界、くすくす様の描いた美しい娘っ子たち。一体誰が一番かなあなんて考えているうちにいつのまに一日が終わっていました。帰宅後すぐにゲームを起動させて、二週目のかりんルートをやりながら「なんつーエロかわいい幼馴染みなんだ・・・たまらん!」と悶えている自分。コンプした後のもう終わってしまったんだなあという寂寥の気持ち。使ったティッシュの枚数etc。
多分ですが、このゲームはある意味鬱ゲーと言えると思います。年末に出たシリウスの「こいびとどうしですることぜんぶ」の様に、その中にいるのが快適すぎて外に出たくなくなるような、或いは、良さがじわじわと後から襲ってくるような。もしらばのように満点とまではいきませんが、とても90点以下を付ける気にはなりません。買ってよかった、プレイしてよかった、そんな作品。ホントこのライター&絵師の作品は素晴らしいです。