減点したい箇所も幾つかあるものの、それでも100点を付けざるを得ない。
例えばそれは千早の立ち位置、展開の非日常性、ED後のサービスの無さ等不満を挙げれば幾つかは出てきます。
でも。このシナリオの流麗さ、素晴らしい以外の言葉で表現できないくすくす氏の描き出す世界、明穂とつばさの主人公に向けるひたむきな想いに起因する様々なドラマ、すれ違い、そして互いの幸せを思う気持ち。私をとても暖かい気持ちにさせてくれて、前述の不満を完全にかき消してくれました。
あんまりいないと思うけどこれからやる人。この作品はお姉ちゃんと妹が出てきて主人公を取り合いするというただのエロゲでは無いのは間違いないです。ただ、他の名作のように心に残ったり、何か人生訓を与えてくれるようなタイプの作風ではないです。それはさくらシュトラッセやDMFにも言える事で、ライターさんの嗜好というべきなんでしょうね。「お話」として完結しています。でも、とても良いお話。是非とも泣いて下さいな。