萌える……燃えない……燃える……萌えない……。散りゆく紅い蓮華の花びらで占った結果は、燃えなくて萌える方かな?無愛想な野猫(野良ではない)のくおんが好きになれれば、より楽しめると思います。猫好きな私にはくおんだけでも十分ですが、足りない方はエウスリーゼとアリーセで萌えを補充して下さいね。逆に燃え要素に関して、CGで炎が燃えまくりですが、男キャラ不足などが原因で不完全燃焼でした。フローチャートシステムは快適でしたが、更なる進化を求めて後半に妄想が炸裂します!!
メインヒロインくおんの魅力は猫っぽい?ところなのですが、何故か尻尾がないのです。猫の身体的魅力といえば、耳・尻尾・鼻・口・足・肉球・髭などが考えられますが、尻尾がないのは大きなマイナスでしょう。公式によれば長い髪が尻尾の代わりみたいです。可愛いよりカッコよさを求めた結果かもしれませんが、萌え要素として尻尾は必須だと思うのです。定番のギャップ萌えを狙って、驚いたときや寝てる時だけ尻尾がでてしまうというのが良かったですね~。
猫の特徴をそこそこ掴んでいますが、物足りない部分も見られます。くおんが主人公の家に侵入し、冷蔵庫の食べ物をあさって食い散らかした後、お腹が満たされたのでへそ天で眠っているシーン。へそ天はへそが天井を向いている状態のことで、すごくリラックスしていることを表します。このときのCGで気になるのは、へそ天をしているくおんの爪が出ていることです。一般的にはへそ天状態ではリラックスしているので爪は出ていないですし、普段の凛々しさやカッコよさと比較して無防備でだらしなさを表現するには爪は出ていない方が良かったと思います。猫を飼っている人は御存知のように、へそ天は可愛くて凄く萌えるのですよ~!
おそらく一番人気のエウスリーゼ。金髪、お嬢様系、貧乳、クーデレ?そして尻尾という構成で揺るぎない地位を確立してます。小さくて可愛いのにパワー系という設定がギャップ萌えで魅力倍増です。
黒髪ロング、巨乳、生徒会長である沙織先輩。四天王最弱のヒロインがいるおかげで目立ちませんが、少しインパクトに欠けるかな?
さてヒロイン四天王の最弱キャラ、幼馴染の文香ちゃん。ヒロインの中では一人だけ製作者からの愛が少ないみたいです。なぜなら公式設定資料集の中のキャラ設定紹介で、他のヒロインは4ページありますが、文香ちゃんだけ何故か2ページ(泣)アピールポイントは巨乳ですが、残念ながら沙織先輩とかぶってますね!
燃えに関して、ゆらめく炎のCGはGOOD!ただ燃え要素的には男キャラ不足とバトル時の敵キャラが蛇ばかりだった為、盛り上がりに欠けます。バトルメインの物語ではありませんが、バトル時の演出をもう少し頑張って欲しかったです。よく思うことなのですが、ゲーム(エロゲー)ならではの表現が欲しい。小説・ラノベなら文章がメイン、漫画なら絵とセリフで表現され、アニメは絵に動きがあり、CVも重要です。ではゲーム(エロゲー)の特徴を考えた場合どうでしょうか?文章で伝えにくいならCGで補えばいいし、多くの言葉より1枚のCGに心を動かされるかもしれない。音楽とCGだけで文章が不要なときもあるでしょう。もちろん文章とCG、音楽や効果音そしてCVなどのいろんな要素が混ざり合って素晴らしいシーンが出来上がることもあります。
バトルシーンの場合、動きがメインとなるので文章だけでは伝わりにくいことが多い。その為、演出が重要になります。ただの立ち絵も右や左に90°もしくは180°向きを変える、または真上からの視点にすれば、2Dでも少しは動きの変化がつけられるんじゃないかなと思います。また立ち絵シーンで主人公がしゃがんだり、転倒した場合には、スカート下ふとももアップ視点みたいなものが欲しいですね!!
さて本作品のサブヒロインは5人います。そして5人すべてに1回ずつのHシーンがあります。最近の傾向でしょうか、サブヒロインが攻略できるゲームが増えてきたように思います。ただサブヒロイン攻略に関しては、良し悪しが混在していると思います。
良い面としては、まずHシーン増量です(笑)また費用の面でもファンディスクを購入することなく、サブヒロインが攻略できるのは、お財布的にやさしいと言えるでしょう。
悪い面としては、メインヒロインの個別ルート以上に急展開で物語が進み、とってつけたようなHシーンになってしまうことでしょう。さらに高嶺の花という言葉がありますが、サブヒロインは魅力的だけど攻略できないからこそ萌えるという意見もあります。
個人的には気に入ったサブヒロインは、たくさんイチャラブしたいな~という想いがあるのでファンディスクがいいな!でも報われない恋をしても、前向きで頑張る姿が気に入っている場合などは、違うかたち(主人公以外)でイチャラブしたいかな?
さてシナリオに関してですが、伝奇ものとしては恐怖(バッドエンド)がもっと欲しかったです。恐怖により物語は締まると思うし、バッドエンドの悲しさが物語をいい意味で重くすると思うのです。個人的にはヒロインエンド数の2倍は欲しいですね~。また全体的にもっとキャラを掘り下げる為のイベントが欲しかったです。
フローチャートは使いやすく、製作者の意図が反映されていて良かったと思います。ただ現状に甘んじず、更なる進化を目指して欲しいな、と。言うは易く行うは難しというのは十分承知していますが、それでも妄想は止まりません。
以下フローチャートシステムに関する妄想です(読み飛ばし推奨)
提案するのはズバリ、3Dフローチャートシステム。
従来のフローチャートシステムは2次元ですが、それを3次元に拡張したものです。
X軸、Y軸、Z軸を過去、現在、未来として、ストーリーは進行します。
特徴としては、チャート上で2つの異なる軸が交わった時、3つ目の軸が新たに追加されることがあります。例えば、過去と現在が交わった時に未来の選択肢が現れます。
キャッチコピー:過去と現在が恋した時に、未来が生まれる……。
また特定の条件を満たした時に実行出来るモーションとして、回転移動(rotational transfer)と平行移動(translation)があります。回転移動は1つの軸を中心に回転するので、残りの2つの軸が動くことになります。例として、過去を軸に回転移動した場合、現在と未来の一部のフローチャートが回転してそれぞれに新たな道が出現します。平行移動はワープのようなものとして考えています。
X軸、Y軸、Z軸を3人のキャラクターに置き換えることも可能なので、多少は汎用性があると思うのですが……誰か作ってくれないかな~
最後に、公式設定資料集より、タイトルの紅蓮華は仏教用語の地獄からとったようです。人を殺すことでしか異界を封じる術を知らず、その結果、人の怨念の集まった蛇を生んでしまったくおんは、これから先も異界を封じ続ける責を負うことになる、と。
くおんの名の通り、永遠にその責を負うことになるのでしょうか?私はそうは思いません。
蓮華の花は咲くときに開いたり閉じたりを繰り返し、花びらが散るときにはめしべは受粉しています。主人公涼士と結ばれたくおんの子供たちが、きっと違う方法で異界を封じてくれることでしょう。
蓮の花言葉は、『救ってください』
くおんはあなたが助けにくるのを持っているはずです。