立ち絵や表情差分はあるにはあるが、エロシーンでCGが出るようなそういう絵はサークル名通り、ない
淫魔に狙われた主人公が逃げて逃げて当初の目的を果たす──という王道。
CGと呼べる物は皆無だが、文章力が高く、エフェクトなども相俟ってとてつもなくエロい。M要素もそこまでハードな物はなく、作品のメインとも言える「淫魔の誘惑」はどれもこれもハイクオリティなものばかりだ。
本作の唯一の難点は「誘惑に耐えられるかどうか」は「全て運ゲー」であること。誘惑に抗う判定としてTRPGでお馴染みの10面ダイスを用いた1d100。しかしクリティカルやファンブルの概念はなく、誘惑が進むにつれて低い値が成功(と思われる)以外の情報はない。エリアボスとの戦いはおおよそ5、6回の誘惑。主人公は4回誘惑されるとゲームオーバーなので運が悪いととことんクリア出来なくなってしまう。
また、誘惑が進むにつれて誘惑の文言も変わるため、単純に敗北するのは簡単だが全てのエリアボス戦で全ての差分を堪能するのは時間を要するであろう。(その分の価値はある。と私は思うが)
途中までは一本道だが、最後のエリアは分岐が幾つか別れており、マルチエンディング形式となっている。周回要素もあるので、ハマる人はとことんハマる逸品。