読ませる百合ふた
かねてから良シナリオのふたなりゲーと聞いていたので1作目と合わせて購入、抜きゲ目的のつもりでしたが話に夢中になり一気に終えました。
人間不信に陥り病んでいく主人公、描写が素晴らしい。前作から登場する人物が増えたことでちょっとクスッとする場面もあり、またストーリー展開の厚みも増した。濃姫、ちい兄様、猿など個性派でありながらも黒い部分なしに人々の信頼を得る天性をもつ彼らの存在が、朔姫が自らを追いつめていく要因となり、孤立ぶりを際立たせているようでもある。
前作における柚々の某ENDはその背徳感に固唾をのんだが、本作でもヒロインの心をいたぶろうと静かに時に激しく狂いながら興奮を重ねる朔姫の姿には相変わらず戦慄。ねっとりとした凌辱の過程を味わえます。場面推移ごとの心理が細かく伝わるのでそう違和感はないけど、蕗姫の心をことごとく砕いたにしては案外回復はあっさり気味にも思えた。あるいは誇りをズタズタに引き裂いたからこそより残された道に溺れていくのか。
途中ねねの瞳のハイライトが消えてるように思い、先のシーンで何が起こってもおかしくない…?と疑いながら進めたけど、予測しない方向からどんでん返し。伏線があっただけに翻弄されたのが実に悔しい、、、
ふたなり、百合ふたが苦手だとしても抵抗なく楽しめる面白さだと思う。続きに期待して待ってます。