全体的に痒い所に手が届いていない感じではあるものの、それでも何も考えないで手軽にできる経営ゲームとして考えれば充分面白かったです。
自分のお店を発展させる為に、食材集めて~、料理作って~、研究して~、あとお金が溜まったら、お店や街に投資して~、っていう分かりやすくかつシンプルな作りは、ソフトハウスキャラゲーの雰囲気に非常にマッチしていて良かったです。
料理も色々種類があるのでレシピを集めるのも楽しかったし、作った料理を自分の好きな様にメニューに載せて、オリジナリティを出せるのも良かった。
研究で好きな料理はとことん成長させる事もできるから、何でも主力になり得るというのもハマってしまう部分でした。
そんな感じで1周目は文句なしに楽しめました。
個人的には何周も楽しめた口でしたが、やはり周回要素はもう少し何かあってもよかったんじゃないかとは感じました。
先ほど好きな様にメニューに載せてとは書きましたが、料理に使わなければならない食材の入手には上限と偏りがある為、好きな様にとはいっても結構縛りはあります。
なので、そういった部分は周回要素で増やしたりとかできたら良かったかなと。
あとは、最大で持てる食材に限度がある点や1周のターン数に制限がある点、周回毎にレシピから再度開発していかなければならず、かつ前提料理がある料理は、それを毎回作らなければ目的のものが作れず、いたずらにターンが消費されてしまう点などが、周回特典で何とかなったらなとは思いました。
他にも周回要素以外で気になった点としては、ヒロイン攻略を目的とした場合、特定ヒロインを抜かして、ほぼゲーム性が意味を成していない所ですかね。
プラネットドラゴンの時にも思ったけど何の為に稼いでいるのか、その意味が無くなってしまうんですよね。
幸い、このゲームだと借金の返済をする為に稼ぐという目的はあるので、プラネットドラゴンの時よりもマシだし、そもそも経営する事が面白かったから良かったものの、ヒロインが出て来る項目と好きな料理をメニューに載せるだけで攻略ができてしまうというのは、やはりもの足りなさはあります。
まあ、かといって、ブラウン通り三番目の時の様な仕様で、ヒロイン攻略の為に特定の項目を選ぶ必要がある形にしても微妙と感じてしまうだろうけれど、この辺は残念な部分ではありました。
ブラウンついでに言うと冒険者の依頼はブラウン時代みたいにターンを消費しない形の方が絶対良いですね。
まあ、あのシステムをそのまま継承すると腱鞘炎になりそうなヤバいシステムでしたが、頻繁に冒険者に依頼を出さなければならない今作の仕様上、やはりこれでターンが消費されるのはなんともいえませんね。
……とりあえず、個人的には満足度も高かった作品ですが、もっと痒い所にも手が届いていたのなら、きっと世間的な評価も随分違っていたのではとそんな風に思ってしまいました。