テーマが良い
シナリオ
個人的には ねこ子>あえか>会長
確かに主人公がヒロインの問題を解決していくゲームだけど、そのテーマが秀逸だった
クスリやいじめの問題に主人公が立ち会って解決するゲームは、自分のプレイしたゲームにはなかったし、そもそもそんなに存在しないんじゃないかなと思う
主人公が地味な学生なので、感情移入しやすかったのも大きいかも
その地味さ故に、ヒロインの持つ個性的な空間に惹かれてしまい、ダメだと分かっていても踏み込んでしまう
そんな主人公の自分を変えたいという感情も、このゲームの魅力の1つかなと思います
以下少しだけ個々のシナリオについて
あえか√
いじめられるヒロインを助けて?ハッピーエンドを迎える話
単純に生々しいと感じた
クラスの上の人に逆らえない中立の立場の人もいじめに加担したり、最終的には教師も見て見ぬふりをするなど、ありがちないじめの形態がうまく表されていた
いじめをやめさせるというよりは、止まらないいじめに主人公も巻き込まれていくような√なので、全体的に話が暗い
こんな感じなので、エロシーンが傷の舐めあいみたいな感じがして辛かった
エロゲとしてのエロシーンというよりは、シナリオ中に組み込まれた話の一部って感じで、これはこれでありだったかな
最後は学校から逃げ出してエンドを迎えるけど、現実味があってここは高評価
結局アントワネットさんは殺せなかったけど、一生恥を背負って生きていくことになったので、殺してしまうよりも結果的には良い復讐になったのではないかと感じた
会長√
明日の見えない会長さんが子供を持つことによって明日が見えるようになる話
この人はあくまでもエロ担当かな
3人の中だとインパクトが薄かったように思う 他の2人が強すぎただけかもしれないけど
単純に現実離れしてる ラスベガスに連れていかれるシーンは本当に夢じゃないかとも最初は思った
明日が見えない故に今を遊びつくす、問題というよりは自分勝手なだけかも
テーマのクスリも少しは出てくる
でもこの話におけるクスリは、会長が今を楽しむためのクスリであって、今いる世界にさよならするためのクスリではないような気がした
ねこ子√
今作のテーマヒロイン?
それ故にクスリ絡みの話であり、OPテーマの歌詞とも合致している
話自体はねこ子さんがクスリをやめることに成功するという単純な話
それでもこの√の印象が一番強くて、好きでいられるのは、ねこ子さんの心中に感情移入できたからでしょうか
夜になるとクスリ決めてキチガイやってるヒロインだけど、昼間は地味な図書委員
序盤から出てくるこの地味な子は誰だろうと考えてて薄々察してはいたけど、本当に正反対の性格で同一人物だとはあんまり思わなかった
自分は本当に地味だけど、クスリをやっている間だけは特別な夢を見ている気分になれる
そんな少女の夢を体現していて、読んでいてクスリを使ってしまっても仕方がないなと思ってしまう自分もいました
それでも主人公と出会うことによって、クスリでしか得られなかった夢の世界を現実で見つけることができた
ここから現実を見て、自分を変えるために頑張るシーンは本当に良かった
ラストテキストの「ようこそ、妖精郷へー」という言葉は、ヒロイン自身がクスリをきっちりやめて、現実を見られるように変わったということを明確に表してるものだとと感じます