古き良きエロゲーと新しいエロゲーのミックス。完成度の高さはさすがアリス
原画自体は正直好みじゃない。
人妻、年上、寝取られと個人的には苦手な要素がたっぷり詰まっている。
だが、それでもこの作品を評価せずして、何を評価するのか。
近年の紙芝居ゲームにすっかり順応してしまった自分だが、やはりゲーム性があるゲームというのはやってて楽しい。
昔のエロゲーって大体こんな風にゲーム性が高いのばっかだったんだよな。
もちろん、完成度的にはここまでのものは数えるほどしかなかったが、いま振り返って見たら懐かしい時代である。
しかし、自分は、ゲーム性全般の時代に、「エロゲーはゲーム性なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです」を声高に主張してきたわけで、それを考えるとわれながら矛盾しているように思う。
だが、その理由はこの「妻しぼり」と、その当時のエロゲー(某F&Cのゲームなどが例えとしてわかりやすいと思う)を比べてみればわかる。
「妻しぼり」にあって当時のエロゲーにはないもの・・・。それはゲーム性以外の部分である。当時のエロゲーはゲーム性にこだわるあまり、テキストの力不足でエロの部分においても、感動の部分においても適当になってしまっているのである。
それでもゲーム性が(ゲーム性だけで)コンシューマに通用するようなゲーム性であればいいが、そのような作品はほとんど皆無といってよかった。
結果として、ストーリーだけに力を注いだ紙芝居ゲームの登場により、ゲームらしいエロゲーはすたれ、紙芝居ゲームばかりになってしまった。
だが、ゲーム性の高いエロゲーというのは、作り手の力次第で十分いまでも通用するというのは妻しぼりをやってもらえればわかると思う。
こういうゲームをコンスタントに出せるところがさすがアリスと言わざるを得ない・・・。
ぶっちゃけ、自分は昔からアリスの原画とかストーリーとか好みにあわないんですよ。
だがこの会社の作る作品というのはそういう好みを覆せるパワーを持っている。