ErogameScape -エロゲー批評空間-

natagixtcさんのef - a fairy tale of the two.の長文感想

ユーザー
natagixtc
ゲーム
ef - a fairy tale of the two.
ブランド
COMFORT
得点
96
参照数
875

一言コメント

初めて泣きゲにであった気がした

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

おとき話はひとつじゃない

本来であれば、エロゲの方を買うべきなのですが、FDである天使の日曜日と同時に購入したため、どうしても2部構成のエロゲ版に手を出せませんでした(手元にPS2があったのも理由の一つなのですが
なので、できれば2部構成の方を購入することをオススメします

次は、後日談である天使の日曜日をプレイしようと思います


さて、冒頭にもあります通り、このゲームは、普通のギャルゲーとは違い、プレイヤーは主人公ではなく、
主人公とヒロインを見守る、いわゆるおとぎ話を読む読者のような立場で物語を読み進めます
話の主な内容としてはごく在り来りな
主人公・ヒロインの出会い→親密になる→付き合うAND事件発生解決→EDといったはなしがおもな流れです。
章ごとに分かれており、第1章では広野紘・宮村みやこ、第2章では堤京介・新藤景、
第3章では麻生蓮治・新藤千尋、第4章では久瀬修一・羽山ミズキ、第5章では火村夕・雨宮優子、そしてまとめシナリオの6章の
全6章に分かれています。では、ここで章ごとの感想をしたいと思います
(ランクは、個人的趣向に基づき、ABCの三段階で構成されています)

第1章 A-
ここでは、広野紘・宮村みやこ・新藤景の大雑把に言うと三角関係が発生してそれを乗り越えてHAPPYENDといったところです
プレイ前に自分が好きなキャラであったこともあり、飽きることなくプレイすることができました
途中、三角関係がこじれるシーンはつまらなかったですが、総じてよかったと思います
ただ、泣ける話ではないのでこのランクにしました

第2章 B-
正直、一番つまらなかったと思うのがこの章です
話自体は、新藤景が堤京介と出会い、いろいろな流れを経て怪我のスランプを乗り越えるというのが主なのですが、いかんせん他の話に比べるとワンランクダウンしているという見方になってしまいます
(決して、話がつまらないというわけではなく、他の章の話が面白すぎて普通すぎるということ

第3章 A+
この章の主な内容としては、アニメでも同じように、千尋と蓮治が合作でお話を書くというものです
自分としては、このefというゲームの売りは第3章と第5章が大半をしめるのではないかと思います
13時間しか記憶を維持できない千尋とそれを支える蓮治の葛藤がよく書けていたと思います。
全体的に重苦しい話になっているこの章ですが、所々に現れる日常風景が良い癒しになっていました。 時より見せる千尋の可愛らしい仕草と中の人補正で非常にグッジョブでした。
AAを上げても良い出来だったのですが、アニメの最終回の方がしっくりきたので少しダウンしました

第4章 A 
個人的な解釈で話すと、この章は、病気で苦しんでヒロインを突っぱねる久瀬修一に対し、
羽山ミズキの積極的なアプローチによって久瀬さんがミズキに攻略されるという話になっています(笑)
なにげに前章の蓮治・千尋の補足も補っていて非常にGOODでした。
第5章の橋渡し的な意味合いもあり、このランクに落ち着きました

第5章 AA
物語のクライマックスといったところでしょう
話としては、火村夕・雨宮優子の高校の出会いから、別れまでを描いたものとなっています
波乱万丈とは彼らのためにあるがごとく、多くの困難が彼らを襲います。幸せを感じたのも束の間、突然の優子の死は、アニメを見て覚悟していたとは言え、自分の涙腺を見事に崩壊させて見せました。
正直、この感動を自分は言葉にあらわすのが難しいので是非プレイしてこの感動を味わってくださいとしか自分にはいうことができません

第6章 A+
第6章は第4・5章の補正といったところです
また1~5章の総まとめといっても良い出来になっています
最後のEDが流れると同時に涙も流れてしまいました。
泣きゲがしたいアナタ、今すぐ購入することをオススメします


と、書いてきましたが、千尋とミズキの最後はどうしてもアニメの方が良かったという印象だったので今回
減点対象としました。
しかし、それ以外に対しては、稀に見ないほどの良作となっていますので、泣きゲがしたいと思ったなら、このゲームをプレイすることをオススメします。