人妻ものにありがちな浮気によるヒロインへの悪印象や主人公の強引さによる嫌悪感を性格設定により解決している作品。大きなマイナス要素はないが絵や声がテキストに負けている感は拭えず、抜きゲーとしての在り方に疑問を抱いてしまった。
ヒロインを主人公の思い通りにする点においては、催眠系に近い雰囲気はあるが、
安直な手法ではなく、真正面からひたすら頼み込むことでヒロインを堕とす主人公の行動は
正攻法であり合理的とも言えるかもしれない。
それでいて、やっていることは「浮気の強制」であるので背徳感や征服感があり
序盤のキスシーンから本番とフェラくらいまでは、なかなかの満足度が得られる。
一方で、絵と声に関しては及第点レベルである為、
物語が進むにつれてプレイやテキストが求めるハードルの高さと乖離していき
アナルやおもちゃ、派手なヒョウ柄下着といったニッチな趣向の介在も手伝って
評価自体もゆるやかに落ちて行ってしまった。
本番シーンを2つ終えてすぐにがっつりとしたアナルプレイは早急だと思うし
JK援交プレイでヒョウ柄下着を着用させるのも今の世間での清純派路線に対して
正直、時代遅れな印象を受けてしまった。
キスシーンは声も含めて良いので多めに用意されているのは嬉しい部分。
フェラに関しては、通常のプレイでは問題ないが
ディープスロートになると声がくぐもってしまい水音も減少して
逆にエロさが落ちてしまうのはとても残念だった。
寝取られ作品を意識してか「夫に隠れて過激な情事にふける」といった趣旨のプレイが多いが
幼馴染だったお姉さん人妻がエロに積極的になっていくだけでも官能度としては十分なので
序盤のラブラブねっとりな純愛系に主軸を置いた方が高評価に繋がった可能性はある。
立ち絵はエロさと可愛さを兼ね備えていて良いのだが、イベントCGはアヘ顔ばかりで可愛らしさがほぼ見られず
総じてエロシーンがハードな内容に発展することがマイナスに作用していたように思えた。
サークルの特色である「プレイの過激化」に果たして意味はあるのかと、ふと冷静になってしまったが
それは、この作品を寝取りや墜落系よりは純愛ものの派生として見てしまっていたからかもしれない。