委員長などのサブヒロインは主人公との関係性が薄く、声もイマイチで寝取られの余興という印象。これが3分の1ほどのシーンを占めているのでその点はマイナス。幼馴染に関しては一部のシーン(後述)を除いて期待通りの出来だったが、構成にやや難があり。また絵に関しては少し未完成な部分が見受けられるのが惜しい。
サブヒロインの中では委員長のシーンが多めだが、声があまり良くなく厳しいと感じた。
これは同人作品の弱点とも言えるが、他のサブヒロインについても評価できる部分は特になく、
主人公との関係性も薄いため、寝取り男の女癖の悪さと幼馴染への執着を表現するための前フリのような存在で、
複数の女の子というコンセプトそれ自体を否定はしないがコストを考えると対効果が低いと思った。
また別のキャラに同じ声優が使われているのもやはり扱いの部分でそう捉えてしまう。
幼馴染のメインヒロインに関しては声の質も演技も概ね期待通りで良かった。
ただ一点、フェラシーンの演技があまり上手くないのでテキストが良いだけに勿体無いな、と強く感じた。
具体的には、舐めるシーンでは問題ないが、咥えるシーンなどではほとんどそう聞こえない。
寝取られについては、想いを素直に言えずそのまま寝取り男に取られる和姦寝取られで
衝撃や焦燥感の類はこれといってない。
主人公視点ルートでもエロを見られるようにという配慮からなのだろうが、
寝取り男の口から直接語られる形でのエロシーンは良くない構成だと感じた。
エロイベント絵が表示されるのは主人公が想像しているのか、神視点で挿入されているのかが分かりにくく、
どちらにしても主人公視点としてのリアリティに欠けてしまうので他の方法で表現して欲しかった。
そもそも現実的に考えて、主人公が敵視しているはずの寝取り男によるエロシーンの振り返りを
お利口に最初から最後まで黙って聞いているのもおかしな話だろう。
寝取り男視点でエロを描くという表現それ自体は他の作品でもままあることだが、
リアルタイムではなく寝取り男の振り返りとしてエロシーンが展開するのは流石に抵抗感を強く持ってしまう。
加えて、ヒロイン視点では省き、主人公視点ルートの寝取り男視点でしか語られないエロシーンがあったのは、
「ヒロイン視点では全ての真相が見られる」という寝取られ作品の大前提が崩れていて大きなマイナス要素だった。
その他には、電話が掛かってくるシーンでヒロインの顔がカットイン表示されるのもリアリティに欠ける表現だと言える。
絵に関しては立ち絵のキャラクターデザインは可愛らしく良かったが、
エロイベント絵では立ち絵と少し印象が違うものがいくつかあった。
また全体的に塗りが本来の完成絵の一段階前というようなラフな印象があり、
エロイベント絵の背景がベッドと真っ白な壁だけというものもあったりと、
前作のホントノキモチと比べると時間が足りないのかもしくはコスト削減なのか
手が抜かれていると思えたのでその点はマイナスだった。
差分の不足も割と見られるので物足りなさは残る。
エロシーンのテキストに関しては安定感があり、
卑語の量も多めでそれを目的の人でも満足できる出来。
日付の表記が一切無く、幼馴染の序中盤で堕ちるまでの過程のエロが省略されている部分がある
(具体的には2つ目のHシーンと3つ目のHシーンの間の数日間の描写が無い)のと、
主人公とヒロインが初対面から関係性を築いていった前作と比べると
メインヒロインとのエピソードも少なめで、魅力を描ききれてない感は否めないが、
序盤のサブヒロインと上記で書いた寝取り男の振り返りエロが気にならなければ、
情欲に堕ちていくヒロインを追っていくクラシックな寝取られ物として及第点は付けられる作品だと思う。
以下余談
寝取り男の擬音について:
そこまで気にはならなかったが、無くても成立はする。
ただその場合、ヒロインのセリフも一緒に省略されてしまう危険性があるので難しいところ。
仮に今後、男側に声が付きでもしたら現状のままでは恐ろしい事になるのは確かだろう。
主人公とヒロインの関係性の変化ついて:
今作のヒロインは過去作とは違い主人公への好意をある程度維持したまま進行する。
つまり嘲笑したりエロ動画を送ったりというのはコンセプトそのものから外れる。
主人公への悪意は相当なインパクトを与えるが同時にキャラクター像も変えてしまう。
この作品のヒロインはそうではなかったと理解できる。
バグについて:
H13のフェラシーンの終盤でボイスが一部未収録になっている。
卑語 B 過程もそこそこあり良い。A寄りのB
お口でGO B テキストはいいが演技があまり上手くない