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nasuergsさんの陰湿オタクにイカれる妹(彼女) ~大事なあの子が寝取られて~の長文感想

ユーザー
nasuergs
ゲーム
陰湿オタクにイカれる妹(彼女) ~大事なあの子が寝取られて~
ブランド
pin-point
得点
69
参照数
704

一言コメント

主人公とヒロインの好きな視点で進行できるのは斬新。ただ敵側に深みがなく、ヒロインが従う理由も希薄。喘ぎや卑語は素晴らしいが表情差分が少なく活かしきれていない。基本CG枚数は12

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

まず主人公視点のみでクリアまでプレイ。ヒロイン視点しかない作品も多い中で
こういしたプレイが可能なのは、この作品の最大の特徴とも言えるが
ただ製作者側は、ヒロイン視点でのプレイ(又は、交互のプレイ)を想定していたのか
電車内での痴漢シーンで呆気に取られてしまった。

突然現れた男に満員電車内で痴漢されて感じてしまうというまでなら分かるが
そのままアナルセックスが始まるというのはあまりに突拍子もない。
満員電車でそんな行為をすれば間違いなく警察沙汰だろう
主人公とヒロインとその男以外の人間は石像なのだろうか? 意味が分からない。

一歩譲ってこのシーンがゲームの後半ならまだ理解できる
そこまで物語が進んでいれば勢いで押し切ることが出来るからだ。
しかしこの痴漢シーンはヒロインと男が接触する所を主人公が初めて直に見るシーンであり
もっとも重要なタイミングとも言える。
それがリアリティの欠片も無い満員電車内でのアナルセックスというのはとても残念だった。

ヒロイン視点でプレイしていれば処女を奪われるシーンがしっかり描かれた後なので
少しは納得できる部分があるのかもしれないが
それにしても無理がある展開だと思う。

電車内での性行為はさして珍しいシチュエーションというわけでもないが
それは他者の視点がない当事者同士での場合においての話だ
この場面では主人公がその目でヒロインと男がアナルセックスをしていると認識しているわけで
すなわちそれは他の乗客にも見られているという事である。
他の乗客に隠れて性行為をするという他のゲームでの電車内でのHシーンとは訳が違う。

このシーンが原因で一気にリアリティというものが削がれてしまった様に感じる。

最後まで主人公視点のみでプレイして
全く訳がわからないまま寝取られていくというのは新鮮ではあったが
やはりある程度は敵側の意思が見えなければ
寝取られとして興奮し切れないんだなという事が分かる作品だった。

もっともヒロイン視点をプレイしてみても
どんな相手かも分からないストーカーからのメールに簡単に従っており
そのストーカーに関しても背景や動機に深さが見えず、
寝取られとしては行為に至るまでの過程で説得力に欠ける。

ただ、声に関しては卑語全開のテキストと大変合っており
いわゆるオホ声系のエロシーンが好きな人には満足できるもの。
特に終盤における瞬間最大風速は特筆すべきレベルで
シーン単体で見れば抜きゲーの中でも上位に入る出来。

グラフィック面は玉石混交という印象で、
特に気になったのが、立ち絵も含めて表情の差分が少ない点。
セリフでは滅茶苦茶に喘いでいるのに表情はそうでもなかったりと気になる瞬間が多々あった。
この点は後の作品である『寝取られ熟母、夏子』や『ケダモノ(家族)たちの住む家で』では改善されており
どちらかと言えば初期に当たる作品なので、そこまで気が回らなかったのもあるのだろう。

基本CG枚数は12。閲覧モードでは枠は20あるが残りの8は
ラフイラスト、ちらし、ムービーといったクリア後に開放される
体験版プレイヤー向けの上げ底なので注意が必要。


寝取られ属性:B 理由や過程が希薄なので特に衝撃はない
お口でGO!!:B 
おかずに使える:B 表情差分が少ない。寝取られとしては微妙
淫乱へと落ちる過程:B 男視点ではほとんど過程が見られない
妹ゲー:B 義妹