シナリオと原画の奇妙な調和
内容については、よくある妹モノとしか言いようがない。
特異な設定があるわけでもなく、タイトル通り、妹(ヒロイン)にセメラレます。
ただし、お話の内容を抜きにして、面白い点が一つだけある。
というのも、絵とテキストがイイ意味で競い合っていると感じた。
最近の抜きゲーは絵を活かすことに奔走して、テキストがおろそかになりがち。
だが、これはちょっと違う。イラストを尊重するのは当然として、ゲームシナリオの最高の形を目指しているような感じがする。
もっと言うなら、この作品でどこまで自分の実力を出せるか、みたいな挑戦心がテキストから伝わってきた。
そして、そんなテキストに拍車をかけるようにしてイラストがやってくる。
文字なんかいらない。絵だけで抜いてみろよ、みたいな気概がビリビリと伝わってきた。
こんな具合に、もはや、絵と言葉が闘っているような感じなんだけれども。
どういうわけか、このせめぎ合いが妙な調和を生み出している。
以上をまとめると、ちょー抜けました!!ということになります。
適当に買ったゲームで、しかも低価格帯の抜きゲーで、まさかこんな感想を抱くとは思わなかった。
まだまだエロゲも捨てたもんじゃないのかなと思った、年末の夜でした。