丁寧に作りこまれている
エロゲーでよくある内容だが、
丁寧に作りこまれている点が光ってる。
売春モノだが、
自ら売春するのではなく弱みを握られて強要させられる。
しかし後半は自ら望んでしまう、という内容。
かといって単純にビッチ化するわけではなく、
女としての質はなるべく落とさずに…という部分が拘られていると思う。
名前通り聖娼女をきちんと意識されている。
弱みを探す→強要→堕ちていく、というありふれた流れだが、
そこまでの過程をきちんと作られている。
これは良いと思うか、長ったらしいと思うかは人によって違うだろう。
個人的には長く読むものは好まないが、
少しずつ変わっていくヒロイン達の心情が汲み取れて引き込まれた。
エロ突入してからは、
ここもひとつひとつが作りこまれているのだが、
逆にこっちは長ったらしく感じた。
前回のエッチシーンの続き的だったり、ちょっと違うバージョンだったりで。
なんか「一回にまとめてもいいんじゃない?」と思えた。
エッチシーンの内容もよくあるものだし、
各キャラ差別化をしようとしているのは見えるんだけど、
各キャラの違いがあまり感じられなかった。
結局はひとり相手、もしくは複数で普通にエッチするだけ。
キャラが複数いるんだから、ひとりひとりもっとマニアックな方向にいけばいいのに、
もったいない感じ。
一応エロの差別化
桂木紫苑:アナル
宮前彩葉:アイドル撮影
城崎優莉:ソープランド
上条 翼:ブルマ?よくわからん?
速水涼香:寝取られ
全員個別エンドは孕みエンドなのだが、
当然最初はイヤだが、だんだんと望んでしまう過程が丁寧で個人的にはよかった。
それぞれの個別エンドを見た後は、
最後にそれぞれ2キャラによるプレイと、
全員乱交エンドだが、
長いゲームの終わりにようやく最後のお楽しみという時に、
これらがかなりあっさりして拍子抜けた。
2キャラのプレイは1キャラの方が濃いと思えるほど薄かったし(ただ2人いるだけで特別なことはない)、
乱交エンドは最後が遠くに引いたところからの画になっているので、ひとりひとりが小さい。
またそれぞれ離れてプレイしているので乱交感がない。
折角の乱交だからもっとキャラたちを絡ませても良かったのでは。
以上、ここまではちょっと辛口評価だった気がするが、
個人的には1人のキャラがかなりツボだった。
そのキャラとは桂木紫苑。
まずはお嬢様系なのでが、
個人的にあまりお嬢様系に魅力を感じないタイプなのだが、
このキャラはよかった。
こういうキャラは、最初上から目線→堕ちてビッチ化、
という感じになりがちで前者も後者も好きになれないのだが、
お嬢様の気品を保ちながら堕ちるというのが良かった。
またエロのコンセプトがアナルなのだが、
ただアナルプレイもするだけとは違い、
アナルを効果的に使っていると思う、
なにより一番良かったのが「口調」。
「○○なんだ」という語尾を良く使うのだが、
普通とは違い「なんだ」の部分にイントネーションを置く感じ。
(ご○せんの先生の様な感じ?)
それでエロいことを言われるとこんなにいいのかと思った。
しばらく頭から抜けなかったほど。
こればかりは聞いて判断してもらうしか無いが。
このゲームの点数はここに尽きると言っても過言では無い。
以上だが、
まとめると良い部分と悪い部分が二極化していて、
良い部分が好みに嵌るのであれば良作として、
そうでなけれめんどくさいだけの作品だと思う。