もしシナリオ重視のエロゲーマーがALICESOFTの『超昂閃忍ハルカ』をやったら。
二か月ほどかけて完走。”悪の組織”と戦う王道少年漫画を彷彿とさせるようなストーリーに、R18媒体ならではの正義の変身ヒロインへの調教・凌〇要素が絡み合い、独特な読み味を醸していたように思う。育成要素や戦闘も面白く、揶揄する意はなく本当に良質な「遊べるエロゲー」。
いやね、エ〇ゲ歴も一年四か月ほど経てば思ってくるんですよ、「ああ、エ●ゲにエ〇とか要らないですけど? ただR18要素をうまく生かした面白い話が読みたいだけなんでw」みたいな態度が孕む根本的な空疎さ、浅薄さが。
そもそも、シナリオ重視とシーン重視を高次元で合体させることはなかなかの無理難題でしょう。多くのゲーが、Hsceneをある種アクセントのように用い、シナリオを際立たせるとか、或いは逆に、抜きゲとしての要素を前面に押し出し、シナリオとか全体的な整合性を犠牲にする。というのが、大味というか、道理的な落としどころではないでしょうか。まあ、たまに某楽園作みたいな凄まじいのがあるから油断はできないのだけれど、シナリオ重視のえろげまが飽くことなく宣う「シナリオとシーンの両立w」とか「面白ければいいよw」みたいなのは簡単なようでいて、その前提条件からして大いなる矛盾をはらんでいるように思えて仕方がありません。
本作は、そういった空疎な諦めじみた期待に押しつぶされそうな一人のえろげまに示唆を耐えてくれるとともに、ああ、Hならそれでいいじゃんwレベルの細やかな開き直りの態度を学ばせてくれました。ある種の清涼剤というか、シナリオゲー連打の合間にやるいい感じのクッションになってくれt化と思います。何度でも言うが、矢yする意はなく本当に遊べるエロゲ。ゲームとしてちゃんと育成や戦闘が面白く、掛合いの妙やシーンも充実。
面白い試みと思ったのが、ヒロインの凌辱シーンの表示・非表示機能があること。確かに、これは見たくもない人もいるだろうし、細やかな心遣い。私としては、「敵との戦闘に負けなければ」(物語の本来の目的から逸しなければ)シーンを見ることが出来ない、というのがアンビバレンツな良心というか悪心を刺激され良かったです。本来護るはずのモブとかから犯されるのとか、逆にモブキャラが理不尽な酷い目に遭うとか、そういうの多かったね。ハルカさんの愛情値は最後まで低いままだった。敵だとアルメールちゃんは好き。こういうの狡いですよ。
なかなかやり終えた後は満足感がある作品でした。ま、長い時間かけてやればなんでもそうなるかな。ハルカさん、好きです。