プレイしてる最中、「もしらば」やったときに感じた印象と似てるなーって思った。
別に、死生観を扱っている作品同士だからってわけではなく。
なんというか
『物語の為にキャラクターが動かされている感がとても強い。』
『上記のせいかキャラクターに人間味がない、不自然。』
『細かい突っ込みどころが多すぎてシナリオに没入できない。』
って感じが似てる。
【日常をなんとか楽しもうというイベント】
↓(「何日か経過」的な文章で時間経過)
【印が発現するイベント】
みたいな感じでイベントの変移で細切れ感を覚えてしまうのも、手抜きに感じてしまう大きな要因なんじゃないか。
また、そのイベントの内容と心情の描写が ”悪い意味で” 想定内なことばかりで代わり映えが無く、
物語進行に則ってキャラクターも行動させられている感覚が強調されてしまう。
日常のシーンそのものの質は悪くないのに、なんともアンバランスで勿体ない。
千差万別なんでしょうが、個人的に一番致命的だったのは
『印が発現した後、覚醒して能力を得てからじゃないと戦闘しないのは何故?』
という点について、主人公の言い分や主張が弱くてとても納得できなかったところ。
せめて、『戦闘後、殺すときには必ず人間の姿に戻っている』
という設定上の共通点がなければまだいくらか納得できたと思うんだけども。
『メインヒロインは覚醒しても姿は怪物化しない』ってのも、余計にね。
あと、『身体が動かせないけど声だけは伝えられる』ってのもなんだかなぁ。
物語的に発声もできないんだと描写がどうしようも無くなるだろうから仕方がないのかもだけど、
発声も普通に筋肉を使用しているわけで……。
ぶっちゃけコレがきっかけで「んー、ご都合主義的なアレか?」と薄く感じ始めた。
それでもどう決着を付けるんだろうという期待から読み進めたんだけども、うーん……。
悲劇のヒーロー的な感覚を得られる作品自体は嫌いじゃないし、
ギブアップしないで最後まで読み進められたので、それなりに楽しんでいたのだとは思う。
『同じ様な展開の繰り返しが何回も何回も何回も……』
じゃなければ結構良い作品になってたんじゃないかと思った。
特に『殺す』→『主人公絶望』のところを色々変化球を混ぜて。
原画と塗りはかなり好み。
声優さんの演技もかなり好印象。
血しぶきのエフェクトは凄い。
今までプレイした作品でのエフェクトは赤一色のものばかりだった(と思う)けど、今作のものは泡も混じっていてとてもリアルに感じた。最初見たときには「おぉ~……」とつい言ってしまったくらい。