主人公とヒロインとの恋愛がとても真摯に描かれている。
妖精という存在はありますが、基本的には超自然的現象に頼らず(一部のルートを除く)、
恋愛をここまでバカ丁寧に描ききったシナリオは久しぶりでした。
ただ、基本的にヒロインと結ばれるまでを描いていて、それ以降が描かれていないのは、個人的には少し残念です。
テキストもなかなか楽しいのですが、キャラ達の口調がちょっと狙いすぎな感じなのは気になりました。
そんな特殊な言葉遣いに頼らなくても、キャラはきちんと立っていたように思います。
あと、掛け合いのテンポはあまり良いとは言えず、
シナリオ自体の長さも手伝って、多少ダレる場面がありました。
チョコが会話に割り込んでくる点もテンポの悪さを助長していたように思います。
Hシーンは各キャラ2回以上ありますが、シナリオ内にあるHシーンは、描写は多少薄めで、尺も短めです。
クリア後に出てくるおまけHシーン並のものを本編にも用意して欲しかったところです。
更に言えば、もう少しHCGに枚数が欲しかったようにも思います。
また、システム面では、立ち絵に後ろ姿や横向きなどのパターンがあり、
更にそれが動き回って、キャラ達をより生き生きとさせてくれます。
一方、共通ルートで用意されている、ヒロイン達と会話をするシステムは、
特に駆け引きなどがあるわけでもなく、面白みが感じられませんでした。
そんなに大きく期待していたわけでは無かったのですが、予想外に当たりでした。
ベタな展開や青臭い展開も多いのですが、そういうところを含めてツボにハマった感じです。
共通ルートの青臭さは私もちょっと苦手だったりしますが。
しかし、実のところ、このゲームを楽しめるかどうかは、
まず、全ルートに密接に関わってくる妖精のチョコの存在を許容できるかどうかにかかっていると思います。
子供っぽいというより、子供そのものですので、ウザッたく感じることも多々ありました。