クオリティの高い作品
自分はシリアスな話は苦手でそういった作品はあまりプレイしないのだが、絵、特に波多野凛の雰囲気にとても惹かれ、レビューでエッチシーンが個人的なプレイラインである一人4回はある事も調べ、意を決して購入しプレイし始めた。
クリアした感想はかなり面白かった。
CASE1~3は特に重いというほどではないので夢中でプレイできた。
CASE0は1~3をプレイ中にシリアスな展開になると予想できるので覚悟は出来た。
かなり重い展開もあったが、そこで足踏みせずテンポよく話は進んでくれるので精神的に助かった。
多作品との文量の比較は自分にはわからないが、プレイしていて話の長さを感じさせず丁度良い長さで、
テンポよくプレイできたのが、シリアスが苦手な自分でも最後までプレイ出来た要因になっていると思う。
細かい感想を書くと、
CASE1はややネガティブなシーンが主体なので楽しさとは違うが、凛というキャラを描く上では面白かった。
最後の終わり方は中途半端なところで終わるが、全クリア後のエピローグが用意されているためここは仕方ない。エピローグまで見るととても良かった。
CASE2は主人公達が這い上がっていく話なので盛り上がりがあり楽しい。最後の展開はこれはこれでという感じだが不快に思う人もいると思う。それもエピローグで払拭されるのだが、CASE1と3に比べて少し雑に感じる。もう少しだけ丁寧に描いてほしかった。
CASE3はオーソドックスな展開で最後には青春の爽やかさすら感じられ、一番好きな話だった。すももがエッチなのも良い味を出している。
CASE0はやはりずっとシリアスで、特に病気やヒロインが悲しい目に合う展開は苦手だ。読んでいて辛い。
話の展開自体は面白かったので結末を知るため最後までプレイした。離別に近いエンディングは好みではないが、この話の場合はヒロインだけが被害に合うわけではなく、この世界自体が大きな問題を抱えていたため、仕方ないと納得できる理由になっていたのでとりあえずこの結末でエンディングに入るのはいいと思う。そしてエピローグで再開するこの展開は自分にとってもかなりの救いになるので良かったのが、如何せん説明不足だと思う。あえて説明してないのか、それともこのエピローグ自体を本音では実装したくなかったのかは解らないが、こういった再開エンドを望んでいる自分としては、登場人物の口からしっかりその経緯を説明して、そこで初めてストーリーの中で話が完結するので、説明して欲しかったと思う。再開間際の語りで何となくこういう理由で復活したのかなとは思い、レビューサイトを探して初めてしっかりとした理由らしき説明を見て自分の中である程度納得できた。だがやはり100%の確信が欲しい自分としてはエピローグで語って欲しかったなと思う。それが100点にしなかった大きな理由である。
エッチシーンは思ったよりは良かったと思う。
このテのゲームではエッチシーンはおざなりになりがちだが、基本分は用意されていた。シーンによってわりとエロさの差はあるが、特に凛とすももはキャラクターにエロさを秘めさせているのがとても良かった。エッチする展開に入りやすいし、CASE0に起因するゲーム全体の雰囲気の重さに対してキャラのエロさが負けてないので実用する事も十分できた。何よりこの肉感ある絵がとてもエロい。ただシーンによっては尺が短めなものもあるので、そこがしっかりあれば完璧だったと思う。
長くなったが良い作品に出合えたと思う。
購入に踏み切ってよかった。
抱き枕も出たら買おうと思っていたのだが、いつもと生地が変わってしまったのが残念だ…