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meroronさんの貸し出し妻、満里奈の“ネトラセ”報告 敏感妻と絶倫大学生の長文感想

ユーザー
meroron
ゲーム
貸し出し妻、満里奈の“ネトラセ”報告 敏感妻と絶倫大学生
ブランド
アトリエさくら Team.NTR
得点
87
参照数
3383

一言コメント

愛を確認する物語。 結ばれた先にある惰性をいかにして打破するかという問いに対する、ひとつの答えがこれ。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

このような寝取られ、寝とり、寝取らせ………など不純な性行為の物語のヒロインというのは、どうにも極端である。


同情する余地もなくオカズに使える女か、狂おしいほどに魅力を感じてしまう女か。
本作の麻里奈嬢は、後者よりなヒロインだと思いました。


「正直、あの夜を迎えるまでは……愛してるって言葉を聞き流していたんだと思う」
「今は、すごくわかる。あたしが健二のことをどれだけ愛しているのか。 "愛してる"って言葉の重みがすごくわかる」

さて、『愛する』というのは一体どういうことなのでしょうか。
寝取らせというのは『愛する』ことと一見相反しているように思えますが、本作でも言われているように別の男に抱かせることが『愛』を確認する手段となっています。
主人公の健二はとても歪んだ性癖を持っているように思えますが、妻の麻里子が好きであるからこそ、『愛されている』ことを確かめたい欲望を抑えられなかったのではないでしょうか。
彼らにも、普通のエロゲーのような恋結ばれる物語があったのかもしれません。
しかし、そこから先の恋人関係は………非日常から日常へと代わり、刺激はなくなりただの生活の一部となってしまいます。
彼はそうやって『愛』の薄れた生活に嫌気が差し、再確認したいからこそ寝取らせという手段をとった。

最近、同人でとある寝取らせ(ネトラレ?)の作品をプレイしました。
特にネタバレになるようなことでもないので言ってしまうと、あれは妻と別れたい夫が妻を寝取らせる物語でした。
そこには愛がなく、ただ利己的な算段があるだけです。
(あれはあれで、妻の浮気する様が楽しめるので好きです)
しかし本作はそれとは逆に、主人公は愛に飢えているのだと思いました。
だからこそ、彼は興奮するが後悔もしていると独白しました。

もしかしたら、妻が心も奪われてしまうんじゃないかと。
もしかしたら、妻が新たなセックスにハマってしまうんじゃないかと。

多分、興奮するという時点で彼はそういう性癖を持っているのは間違いないのでしょう。
けれども、後悔があるということは不安に思っている気持ちもあるはずです。
これは、純粋に自分の妻が他の男で喘いでいることで興奮したいという欲望と、本当に妻が自分を愛しているのか……自分は妻を愛しているのかを確かめたいという願望が混ざり合っているのではないでしょうか。

「愛してる、という言葉を何回も口にしたことは数えきれないくらいにあるけども。
俺はきっと、今日この日この時口にした『愛してる』という言葉を生涯忘れることはないと思う。」

単なる性癖の問題では留まらない、奥深さがある。
それを読み取れるのは、上記の文章からです。

愛されたい、そして愛したい。
マンネリ化した2人がもう一度、愛を確認するための手段のひとつが、寝取らせだったというだけ。

この手のテーマは自分も前々から興味があったので非常に楽しめました。
願わくば、『愛を再確認する』 『愛情を取り戻す』 手段が寝取らせ以外にもあることを伝える作品に出会えたらいいなぁ……と。



ただ、この物語………ずっとこのままなわけにはいかないよなぁとも思います。
浩人は麻里奈に夢中になっちゃってるし、麻里奈はだんだんと線引が緩くなっているし………。
このまま続いたらどうなるのだろう。 もし、この先なにか波乱が起きてしまうんじゃないかと。
そして、そのようなときに、2人はお互いの愛情を確認しあうことが出来るのだろうかと。



ああ、続きが読みたい………。