世界観というか、作品全体の雰囲気が個人的にGOOD
企画シナリオ原画すべて一人がこなしているからか、世界観やキャラデザなどに統一感があって作者のオリジナリティを感じ、個人的に満足できた。
ミドルプライス作品なのでボリュームはあまりないですし、物語もそこまで膨らみませんので、SFだからと壮大な話に期待する方は肩すかしになるかも。
以下、個人的感想（ネタバレあり）
一蔵みたいな主人公は割りと好きというか、
キチンとミリアを引っ張りつつ、かといって完璧超人というわけではなく、自身もまたミリアに引っ張られるといった二人の関係性が良かった。
ナユタやフロッピー、バオバブの人たちなど、主人公たち以外のメインキャラたちもそれぞれ抱える思いがあって、どこかで見たことあるような記号的キャラでなく、きちんと特徴があってとても魅力的だった。
惜しむらくは、あくまで今作は一蔵とミリアの話であるので、その他のキャラの関係性がそこまで描かれなかったことか（たとえばヴァネッサと一蔵の過去など、会話の端々から多少は伺えるが、例えばヴァネッサの回想といった形で一つくらいは見てみたかった）。
まあこれもそれぞれ深入りさせすぎると今度はテンポが悪くなってきたりするし、個人的には十分満足できたので十分良し。
続編やFDや世界観を共有した作品が出たらたぶん買います。
ライアーソフトの作品は、どれも世界観が秀逸で、しかもその独特な世界にキャラクター達がしっかりと息づいているのが感じられ、プレイしていて自分がその世界の住人になったような気分になれるのが好き。
昨今のエロゲー業界の不調に負けず、今後も面白い作品を作ってくれるよう期待します。