劇薬レベルの寝取られゲー。プレーヤーが単なる第三者でいることを拒む設定、表現、文章センスは圧巻。傍観者でいようとするプレーヤーの意思とそれを否定する(おそらく製作者側の意図的な)力によって生み出される緊張感と興奮は他に類を見ない。
素晴らしいです。
低価格なのでボリュームはお世辞にもあるとは言い難いのですが、
各エローシーンの質の高さは折り紙つき(もちろん一般性は低いですが)。
抜きゲーで本気で手に汗かいた作品はこれが初めてですね。
貞淑な妻の不倫を逆にのぞき見る抜きゲーです。
妻に寝とられる一方で、主人公はそんな妻を見たいという歪んだ
性欲を抱き意図的に寝とらせもするので2面性があります。
一言コメントでも述べましたが、とにかく
徹底的に作品の中の主人公に同調させようとする意図を感じました。
演出は非常に凝っている。
エロは、ボイスレコーダー越しのボイスや、隠し撮りのDVD閲覧、
マジックミラー越しの行為鑑賞などですが、雑音が入っていたり、画像が鮮明で
なかったり、構図が固定カメラ的であったりとにかくリアルさと臨場感重視。
絵以外に力を入れてこれだけのエロさを確保できるのだと感心します。
妻の家庭での顔と浮気現場での貌の書き分けも秀逸。
主人公の前では献身的でおしとやかな妻が、若くてノリの軽めな男(達)の前では
獣の様にだらしなくよがり狂う様は圧巻です。
声優さんも見事にハマり役かつ素晴らしい熱演。
音楽はシーンの邪魔にならないことを優先して選曲されていると思います。
実際熱中すると全く聞こえなくなる事もあったので良い選曲だったのだろうと
思います。
完全に主人公視点に徹しているのも評価できます。
ここら辺はこのブランド共通のスタンスなのでしょうか。
浮気妻の思いはエロでヨガリまくりの際に旦那とのちん○やテクニックの比較や、
旦那への懺悔を無理やり語らされたりする時にしか垣間見ることができない。
すべての登場人物の気持ちは見渡せない。
わかるのは妻の痴態を目の当たりにした主人公の心情だけ。
余程の描写力がなければ浮気を喜ぶ子供が二人いる３８歳の人妻の心理は
表現できないでしょう。
あっても多分読み手が理解できない。
その気になればがっつり主人公と同調して覗き見気分を味わえます。
ライターさんの文学的な雰囲気の文章と主人公の独白の相性も抜群。
こうした要素の大前提にあるのは、
プレーヤー側の思い描く人妻の裏の貌がどんなものなのかを良く理解した上で
会話やエロを魅せていることでしょう。
別にリアルとかではない。
けれどイメージとして頭の中にある、ステレオタイプな淫乱な人妻象を
的確に表現しているのだと思います。
なので、明らかに非現実的だったり、通常の人なら知るはずのない感覚が
わかった気になってしまう。
不倫させるようにクライアントに働きかける際の会話での、人妻とはなんぞや
という会話に妙な説得力を感じる。
主人公のゆがんだ性癖にも同調しそうになる。できる気がしてしまう。
そうした精神状況の下で、徹底的に主観的な視点から、妻の鮮やかな二面性を、
リアルさを追求した表現で見せられるのですからたまらないですね。
実際に不倫で人妻と関係を持つだけでは、ギャップは知ることができないので、
主人公のような立場に実際置かれる次にリアルな体験をした気にさせられました。
とはいっても、はっきり言って共感したら死にたくなるようなシュチュなので、
客観的かつ冷静に第三者として物語をのほほんと楽しみたいと願う一方で、
全く逆に無理やり主人公に引き込まれるような力も常に働いているので緊張で
心臓がバクバクと。。
そうした緊張感のもと得られる興奮たるやなんとも言い難いものがあります。
こういった興奮はなかなか得られないでしょう。満点たる所以です。
まともに使ってたら最初のボイスエロだけで相当長持ちさせることが可能です多分。
何気に結局だれも明確に不幸になった人はいないという点が大きかった
かもしれません。
そこら辺の判断はある程度読み手の自由な解釈が可能になっていて
低価格抜きゲーにしてはずいぶんと余韻の楽しめる終わり方をしています。
長々と書きましたが、小難しい事はなしにとにかく、
エロい不倫妻を見ることができる作品です。
寝とられ系が好きでやっていない方、細かな嗜好の違いを考慮しても
プレーする価値があるとは思います。
寝取らせ／寝取られに興味のある方は是非プレーしてみてください。