良いのだが粗が...
シナリオ自体ボリュームがあり、読者が溶け込めるようになっている。季節感も最後まで細かく意識していた。
大体は完結しており「町」を作り出しているが、それゆえに粗が目立ってしまっている。
ループものはループできる理由、原理が大きなポイントとなってくる。
ただ、それを今作は他のボリュームに対して「クリスマスの奇跡」という少し窮屈なもので収めた。
「奇跡」があと少し現実味を帯びていたら、良作を終えた余韻に浸れていたのかもしれない。
また、前半の伏線張りに対して回収が早かった。
焦らずゆっくり回収していけば、後半も印象に残りもっと良くなったと感じる。
メイン4人の声優さんは喜怒哀楽メリハリをつけて非常にうまく表現していたと思う。
しかし、それ以外、特にリリィ先生に少し粗を感じた。
穏やかな美術教師、下ネタ枠、運営等、非常に難しいポジションにあっていたとは感じるが
若干詰まった声で、メインと比べるとコントラストが強く、違和感を感じてしまう。
粗は少し目立つものの作品の完成度はとても高く、2018の中でもトップクラスだろう。
今後のきゃべつそふとに期待できるものだった。