単純に面白くない
恋姫シリーズをあまり知らないのでシリーズものとしてどうかという点は評価できる立場にいないのですが、それを抜きにして、単体で見て単純に面白くないというのが素直な感想。
キャラクターを描く際に、その人物がどう凄いのか、その行動がどう影響を与えるたのかという点が物語の展開で示されるのではなく、ごく短い地の文や台詞で「すごい威圧感だ」とか「○○となった」とか、実際どうなっているのかという実感を伴わないまま、ユーザーとしては全然そう思えていないのに“そういう事なんです”と押し付けられて終わってしまう。
だからキャラクターの行動やそれを取り巻く環境に説得力が全然ない。そして、説得力がないと言う事はその人物や事件が何故語り継がれる程になったのか、幾らでも情報はあるだろう歴史上の物語の情報(まぁ演武はただの創作ではありますが)が丸ごとカットされてしまっているという事でもあるので、歴史ものの女体化である意味がそもそも無いという根底からの揺らぎがある訳です。
なんか中華系のセクシーな服着て武器振り回させるために三国志の世界を使いましたってだけでしかなくなってしまっている。もうこの時点でお話として致命的なんですが……。
Inreもそうですが(まぁあそこは最後がダメなだけで途中まで結構いいんですが)キャラゲーにしたい余りにキャラ同士での軋轢や確執を書けなくて、団結させて馴れ合いのまま終わらせるために唐突に異形の化物出してみたり、しかもその突飛な話を畳むだけの練り込みがないのでキャラに理由のない行動を取らせて雑なご都合主義で片付けようとしたり、その上全部後出しだったりでとにかく物語から納得感を得られない。
シナリオなんてどうでもいいキャラゲーにしたかったならキャラゲーとして振り切ってしまえばよかったのに何か一丁前にストーリーを展開しようとしているし、じゃあそのシナリオはどうだったのかと言えば上記の通りとても褒められたものじゃない。
まぁシリーズファンは雰囲気だけでも喜べちゃうのかもしれませんが。私は無理でした。