イリュージョン社員は3Dモデルの製作しかできないのか
確かに、3Dモデルとしての女の子は肌の質感や衣服の質感にまで非常に拘りが表れており、キャラメイクで顔の造形を弄繰り回しても意図的に歪みを作ろうとでもしない限り破綻は起きない精巧な作りになっています。
この辺りは流石の一言というか、エロゲ界隈に置いては間違いなくNo1でしょう。
その精巧なキャラクターが多様なモーションで動き、エロシーンの数もそれなり(ハニセレから進歩してないとも言えるが)にあるので、そこ単体を切り抜けば80点は固い訳ですが……。
イリュージョンが残念なのは、3Dモデルが作れたとしてもゲームを作れる人間がいないと言う事。
AI少女やハニセレの頃から一切進化しない“シチュエーション作り”というゲームに没頭する為の要素構築が致命的に下手。むしろ下手というか無いとすら言える。
例えば今作で言えば、キャラクター毎の性格(真面目・ユニーク・あそび)が存在だけはしているのだが……。
これらの数値、日常のシミュレーションパートで活きて来るのかと思いきや全く活きて来ない。
せいぜい遊び人気質なNPCがプレイヤーに猫だましを仕掛けて来るくらい(しかも1パターン!)であり、他の性格が周囲に及ぼす影響が極端に小さい、若しくは無い。シミレーションパートでの行動は9割がこの性格値に指向性を持たせる為の物でありながら、指向性を持たせたところで特に意味はないという、本当に「なんの為にシミュレーションパートあんの?」という疑問しか出てこない謎仕様となっている。
ならHシーンに活きるのかと言えば、当然意味はない。まじで何の為の数値なのか完全に意味不明。
本来であればHシーンの導入となる会話や関係性の構築に影響させる事で、辛抱たまらなくなった女の子に襲われたりとか恋人関係のNPCを裏切って浮気したりとか、純粋に関係値を高めて行って甘々な恋人の時間を過ごすとか、そういう“シチュエーション”作りに活きて来るんだろうな~というのが当たり前に想像できるはずなのだが、そんな当たり前は叶わない訳である。
何せNPCにはどんな立場で何を行おうとも全部一緒の反応しか返ってこないのだから。
人工少女3の頃にはできていたこれらの事が、何故か作品を重ねるごとにどんどんと低レベルになっています。
シミュレーションパートを、実質無意味でしかないこんな糞面白くもない仕様で実装する位なら大人しくエロシーン特化のハニセレ仕様のゲームだけ作っていればよくて、シミュレーションパートの製作費をキャラクターボイスの充実化に充てて貰った方がよっぽど嬉しい訳です。
シミュレーションパートを入れてゲーム性を持たせたいなら、人工少女3を正当進化させりゃいいだけなのに、なんでそれが出来ないのか……。それともスタッフは、本気でシミュレーション部分を「よくできた」とでも思っているんでしょうか。
AI少女辺りから、イリュージョンには失望ばかりが募っています。