作品の色んなところで工夫が感じられる
毎日の放課後の選択肢、それによる好感度上昇、徐々にヒロインの表情が変わっていく、一昔前のエロゲというかギャルゲっぽいというか。この手のは既読文スキップが正しく動かないと不満だらけになる印象があるが、うまく機能していた。共通は長めなのとヒロインの数と分岐がそれなりにあるので、各個別は少し短め。
一番インパクトがあったのは他のレビューにもあるように、鈴歌という女の子とその中で何度も流れる『木漏れ日のバラード』という歌。設定としては作詞作曲リンカであるが、アイドルであるリンカの歌というよりは一人の女の子でありシンガーソングライターを夢見る鈴歌の歌で、鈴歌ルートをそのまま曲にしたようなものだった。まさにこの作品のこのルートのための歌。あと、CVの有栖川みや美さんが鈴歌というキャラにとても良く合っていたと思う。
不満があるとすれば、まやさんを攻略できないことくらい。なぜ攻略できないのか。むしろまやさんに攻略されたいね。この思いはドラマCD「ちっちゃなお姉さん“まやさん”がひたすら甘やかしてくれる 」で少し救われる。