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isumiさんの破瓜病-クワビヤウ-の長文感想

ユーザー
isumi
ゲーム
破瓜病-クワビヤウ-
ブランド
Reverv.
得点
85
参照数
860

一言コメント

最期が完璧なハッピーEDではないのでハッピーED至上主義の方にはお勧めしづらいですが、私はこのラスト大好きですよ。これもある意味ではハッピーEDではないかと思うのですよ。ある意味ではね。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

ここでの評判がよかったのでいつかプレイするぞーと思い、早数年。(と言うほど経ってないですね)
やっとこさダウンロード販売を利用できる環境が整ったので、真っ先に購入しました。

おいしいものは最後に…と凌辱ルートからプレイしつつ、みおのあのシーンは何とも言えない気分になりながらプレイしていました。
と言うかね…肉親でもアレを見られるのは嫌なもんなんですよ。
私が変なのかもしれないのですが、そこらへんの話題は肉親であろうと同性であろうと避けたいというのが本音。
それなのにわけのわからん男に見られたみおの心情は如何ばかりか…!!と訳の分らん興奮していました。
エロゲーでこんなシーン見たの初めだからだったかも。
あ、Hシーンはなかなか良かったです。絵可愛いし。ただし、あれの時に突っ込むシーンはちょっと…何と言うか…。
大抵のエロシーンは平気なんですが(さすがに人体破壊系は駄目ですが)、これは嫌悪感を抱きました。
スカトロシーンを見たときに感じるうへーと言う感じではなくて、これは本当に本当の嫌悪感。何ででしょうね?
しかし、これは多分私だけなので、絵が気に入ったのならHシーンは問題ないと思いますよ。
凌辱ルートは女「性」についていつものようにグダグダ考えながらプレイしていましたが、もうそんなのどうでもいいです。
トゥルー→後日談の流れでどうでもよくなりました。

トゥルーEDはハッピーEDです。女の子にいたずらしても結局は助かって女の子もゲットする、そんなご都合主義満載のハッピーED。
ここで終わっておけばすっきり終わるはずです。すっきり終わりたい人はトゥルーとノーマル、好みで凌辱もしておけばいいです。
特にノーマルの方は綺麗で少し泣き要素っぽいものもあり、私の涙腺はいつも通り緩みました。
しかし、このゲームの肝は後日談にあると言えましょう。後日談をやらずして、このゲームを終わらせるのはもったいない。
で、その後日談。これにはしてやられた。
言ってしまえば彼女の恋心は「吊り橋効果」みたいなものだったのではないでしょうか。
その時は確かに盛り上がったのにいつしか消え去ってしまう、そんなあやふやな恋とも言えぬ感情だったのではないかなと。
確かに後味は良くないですね。最後には夢から覚めて歩き出す…みたいな終わり方でしたから。

それでも私はこれはハッピーEDではないかと思います。
今残っているものはほろ苦いものだったとしても、おそらく最後の最後に残るのは希望だから。
これは勝手に私がそうだったらいいなぁ~と思っているだけなんですけどね。ラストに対する解釈の一つとでも受け取って下さい。
それにしても、こういうほろ苦い救いのあるようでないようなEDはやはりいい。
今のところほろ苦いEDNO.1は「雨ではなく、雪でなく」ですが、これもなかなかのものでした。
ここのサークルの次回作にも期待したいですね。その時もこんなEDだといいな。















アナザーED的なものでもいいから、終末世界でもみおと主人公の話を読んでみたい。あの最後の続きで、やっぱり最後はほろ苦いEDで。
よくよく考えたら私は鬱ゲーと言うよりも、こういう何とも言えないEDが好きなのかもしれませんね。

後すごくくだらないことですが、少し前に破瓜病の意味を調べなくてはいけないことがあって大学のパソコンで検索したら、このゲームのOHPが一番最初に出てきて慌てました。
隣にも人がいたのであの時は私の人生終わったな…と割と本気で思いました。あー危なかった。