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inotakaさんの魔女こいにっきの長文感想

ユーザー
inotaka
ゲーム
魔女こいにっき
ブランド
Qoo brand
得点
75
参照数
559

一言コメント

「はつゆきさくら」をプレイした人からすれば、物足りない作品ではないだろうか

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

素材(シナリオ、原画)がいくら良くても、料理人(監修)の腕次第でどうにでもなるということだろうか。
プレイ後、非常にもったいないと感じた。

この作品はどこかで何かを間違えてしまっている。

複数のシナリオライターを起用している点も、ひとつの要因だと思うが、
こう初めから終わりまでしっかり読ませるシナリオだと、雑な部分が見え隠れしてしまうと、ゴールまでプレイを楽しむことができない。
新島氏はライターとしてだけでなく、監修としてもそのあたりをがんばってほしかった。

物語の伏線をうまく回収し、エンディングにつなげるストーリー。

この作品は物語を終えたときに、何とも言えないモヤモヤ感が残ったし、主人公である「ありす」や「ジャバウォック」にうまく感情移入できず、感動までには至らなかった。
2週目の「アリス」エンディングもすごく安易なものであったし、そこに至るまで特別何もなかったことも残念に思えた。(何もないのであれば、シーンスキップとか付けても良かったのではないだろうか。)

物語の後半やたらとエッチシーンにつながるのも気になった。
エロゲーだからそういう要素は必要なのだが、ちゃんとした筋道がないといまいち盛り上がりに欠ける。
体験版の段階では良くできていたと思うが…何故こうなったのだろうか…

このあたりを踏まえて次作に期待します。