ハーレムとは与えられるものではなく作り上げるものだ。去勢されたオス達、虚飾されたメス達に告ぐ。仮面を脱ぎ捨て自らを解放せよ!
久々登場で訳分からんシュプレヒコールする私に、ああ年末進行で頭がおかしくなっちゃったんだ…と同情した皆さん、その通りです。
しかし本作の壮大で傍迷惑な実験について、単なる凌辱ものとして受け取ってはいけないと、私の中の触手が囁くのですにょろ。
憂国な抜きゲというと、少子化はいかんのじゃよ産めよ増やせよな『孕神 ~はらかみ~』を思い出す。
あれも単なる抜きゲとして見ると中途半端に見えるが、子作りを全肯定する教科書としては正に性書であった。
本作の舞台、おそらく現代日本では「男女平等」の名の下に、女性の社会進出の一方、男性らしい「力」は弱まる一方であった。
エロゲを見ても分かるが、女性との関係を一から築くナンパゲーは絶滅し、最初から主人公がモテモテな世界が当然のように闊歩する。
寝取られの隆盛は、後者へのカウンターカルチャーかと思えるほどだ。
そういえば同スタッフの前作、虐襲4においても、女尊男卑な国に敗北した王子が雪辱して覇道を進むという、今作に繋がる男女観が伺える。
先に擁護しておくが、男尊女卑という訳ではなく、男・女らしさを再確認して双方が幸せを享受するまでの諍いが凌辱という形になっているのだ。
今にして思うと、この点が単なる偏愛であった虐襲3との一番の差異だったように思える。
もちろん、本作のヒロイン達もそんな理不尽なオスの欲望を拒絶し、反抗する。首謀者の美園以外は。
彼女は本チーム作品で大事な役割を担う「導き手」であり、「女が鬼畜で何が悪い!」と反逆する者であり、他の女の「罪」を断罪する者である。
彼女が「プレイヤー」として期待した主人公に失望すれば、彼女はあっさりと君を切り捨て、しかし閨では子供のような顔も見せる、複雑怪奇な人物である。
それに対して、主人公にあてがわれたメス達は「罪」という裏面を持つが、キャラクターとしてはシンプルな造形となっている。
世界有数の財閥の孫娘として厳格に育てられ、立派な大和撫子となるも、その抑圧の捌け口をアナルオナニーに求める副会長。
洋風で気位の高いお嬢様だが、自らの陥没乳首にコンプレックスを抱き、露出趣味に目覚めてしまったチアリーダー。
主人公の異常な精力を知っても忌避しない、しかしその性処理の日々に近親相姦願望を抱いてしまう、心優しい妹。
貧弱な夫の性処理に使われる日々に欲求不満を募らせてバイブオナニーする、性に厳格な仮面をかぶる理事長。
事態打開の為に投入された特殊部隊の長、しかしこの国で褐色の肌を持って生まれたが為に差別に苛まれた女リーダー。
異常な精力と凌辱願望を持つ主人公も、社会で生きる為にペルソナをかぶり、最早それが張り付いてしまった事実に鬱屈を覚える日々。
その日常が新浪美園と楽しい仲間達による学園ジャックにより破壊され、彼女の教唆によって徐々にオスとしての本能に目覚め、共謀者となっていく。
「俺はオスとしてメスを、彼女達を全て手に入れたい…!」
ただし、このジャックは美園曰く周到に準備された「実験」であり、学園ソドムの無法とは異なるルールに基づいた調教、オスとメスの戦いである。
「力」に対し毎作何らかの制限があるのは伝統だが、美園の掌の上の砂上の楼閣なのは事実なので、主人公同様にオスとしての機会をもらった事に感謝すべし。
それが嫌ならば、哀れな傀儡は飽きられた玩具として捨てられるだけだ。逆に全てを手に入れた時、君はハーレムを築いた達成感を覚えるだろう。
とはいえ達成感という点では、前作までに比べるとあっさりな印象を抱く人もいるかもしれない。
原因としては、この実験、オペレーションのリミットが72時間の為、ヒロインが堕ちるまでの期間が短いこと。
フローチャートは今作も健在で、よりスマートになっているが、それ故に攻略難易度が低下していること。
サブヒロインを堕として外堀を埋めてから、メインの本丸を狙う構造は変わらず、サブを堕とすリミットもあるので、結果として
「おいおい、男日照りだからってババア即堕ちすぎんぞ!」
「パツキンお嬢にロリ巨乳妹ももう靡いてきやがったぜ!」
「何この褐色ゴリラ、デレるとかわいいじゃねぇか!」
「アナル撫子はケツマンコで感じまくりのくせに強情じゃねぇか!」
「うな猫キター! うな!うな!」
という反応をリアルで示してしまっても仕方ないだろう。
ただシーン数が減った訳ではないので、その分堕ちたメスとのイチャイチャが楽しめるとも言える。
あと美園さんからの注意事項としては、あくまで実験なのでエロターゲットはヒロインのみ、モブの直接的な関与は皆無に近い。
主人公が退場してしまったBADENDにて、ヒロインが輪姦されるが、彼女らは暁生チンコへの渇望を強く抱いているので、寝取られ感は薄いだろう。
主人公暁生のモノは、美園曰く「まるで触手のよう」、『このチンコがすごい!2012』本が出たらトップランク間違いなしの、稀に見る絶倫ちんこ。
一日に二桁射精は当たり前で、それを72時間ヤリ抜き、童貞だったのに目があるかの如くメスの弱点を見つけ、ガロン単位で精子を放出する。
上半身の方も獣モードと紳士モードの押し引きを使い分けて、仮面を外せない彼女達を解放する天性を見せる。
玩具も各種取り揃えているが、あくまでチンコの引き立て役、本当に触手がいないので正統派の凌辱調教。
「実験行為」は全てネット上に流されるという素晴、ひどいサービスだがそれがいい。国家権力の犬共も終始ウォッチャーしてるし。
だた、それ故に露出マゾなお嬢様のシチュが埋もれているのも事実であるが。
後これは虐襲4でも言ったが、ライターの酒井氏の持ち味はマンツーマンなので、露出マニアとしてはやや物足りなさを覚えるかも。
時折周りへ意識はいくのだが、基本は己の反応、暁生ちんこへの反応が主なので。人質の盾たる「Sグループ」も少しだけ観客役程度で残念。
露出的には、「罪」と称してヒロイン達の秘密の痴態を美園が暴く、一連のシーンが最も興奮した。
上記の要素が合わさり、本作はおらが王国を見せつけるオスの優越感を、心地良く刺激し続ける。
メス達の反抗ですら悦びで、逆にそれを煽ったり、自分が調教師の下で暴れる獣だと自覚し、画面向こうの男達へ勇気を与えようとする。
この辺のピエロにならない立ち位置は、虐襲シリーズから見せる上手いところだ。
絵柄的な面でいうと、太ましくて長乳首だった虐襲4 EXTRAからきっちり調整して、ムッチリだがバランス感覚を取り戻している。
アヘ顔も、絶望師のド下品さをピークにマイルドな方向へ微修正しつつあったが、今作ではトロ顔の印象が多く感じすらする。
なので、プレイ内容と相まって本作はかなり万人向けとなったと思う。
バランス感覚といえば、美園曰く「ハーレムを志す者は等しくメスを愛さねばならない」と偏愛を戒める内容になっている。
プレイヤーが、主人公がサブキャラに魅力を感じようと、所詮はサブ扱い止まりだった前作までに比べると大きな変化だ。
最後まで堕ちない由里香を特別視はするが、ENDは各キャラ平等にあってハーレムENDまであるのだから。
こういう風に書いてると「何だよ日和ったのかよ」と思われそうなので、ニッチシチュについても書いておこう。
由里香はとことんアナルで、アナリストの俺歓喜だが、最初と最後に豪快にウンコーしてくれるのが最高のサプライズだぜ!
他のキャラにもアナルはあったりするが、痛みを感じたりと反応が違うのが、ピストン中に直腸のうんちを明示されるのがうれしい。
莉奈は露出メインだが、補習と称して唯一の鼻フックがある。ただできればこの時こそ無様に露出してほしかったな。
琴音は、最終調教での逆レイププレイ。最初は拙いが徐々に熱を帯びてきて、兄妹共々本気になっちゃうのがいい。
沙耶子は、ババアに不似合いなブルマコスが2回もあって、羞恥好きな俺得。最後に唯一処女のアナルを捧げる年増乙女心がかわいい!
クレイラは全般にハード志向で、媚薬&自白剤、くすぐり責め、三角木馬、電流責め。
でもそれ以上に「押して駄目なら引いてみろ」で、愛を囁く優しいセックスにめろめろになるのがゴリラかわいい!
ENDで突然主人公を拉致して「こ、これはハニートラップだからな…」と本心だだ漏れな和服エロ尋問も最高です。
美園と由里香には首絞めセックスがある。前者は和姦、後者は凌辱だが。どうせならもっとアヘってもいいのよ。
偏愛を押し通して美園に逆らい続けると実験変更となり、美園と脳移植した主人公はメスとして輪姦される事になる。
流石はCROWDと同じブランドやな! ただENDでのエロはやや短めのが多くて勿体無くはある。
ハーレムENDでは美園・クレイラ以外のメス達を孕ませて、見事ご懐妊。そして記念撮影。
個人的には個別ENDでもボテ腹があって欲しかったかな。
ニッチじゃない方については、今回フェラが少なかったのは尺八好きとして残念であった。
イヴェル女王みたいな精飲マニアがいなかったから仕方ないのかのぅ…
今回の「実験」の内容は大まかには以上の通りだ。
美園さんの目的は完全に明かされる訳ではないが、はた迷惑ながら完全な悪ではなく、爽やかな印象すら覚えるかもしれない。
本作に対する自分の評価としては、驚きは少ないが期待には応えてくれたと思っている。
変態としての要望はあるが、いつもニッチばかりじゃ先鋭化して先細りなのは明白だから、一旦リセットという判断は理解できる。
そして虐襲5でまた欲望全開になる事を期待しています!