全ての原画家が塗りやシナリオに恵まれる訳ではないように、マゾにとって理想のご主人様に出会える事は難しい。しかし雪子様は、ムチとアメを的確に使い分け、固執はせずとも独占し、未熟なマゾ豚を見事に調教してくれるのでございます。
浅賀葵さんは、やや癖はあるがエロ力のある絵柄で、男女平等にドS行為をしてくれる素敵な人だ。
ただ、個人的な好みだが、エロゲにおいてはCGの塗りやシナリオとの不一致で、損をしている印象がある。
姫巫女シリーズの新作が出るのでチェックはしたが、有島悠也氏のあっさりテキストが合わない自分は、またも様子見となった。
しかし、ふとエロスケ情報欄を眺めると、同人サークルぱーせぷとろんの方でマゾゲーを出しているではないですか!
シナリオも浅賀葵さんとなっていたが、二次元系逆M批評さんで高評価ならまず間違いない。
初期verは声なしだったが、今は追加されているし、こりゃちょうど縁があったのだと思い、全裸でGO!する俺でした。
先に結論から言うと、逆M批評さんが言った通り、正統派のマゾ調教として実にバランスが良い。
ひょんなきっかけでマゾ調教に巻き込まれて、逆らうにも歯が立たず、きつい攻めに心が折れ、その後の快楽に篭絡される。
しかし、エゴマゾな快楽豚となってしまうと、徹底的に矯正され、ご主人様に従うマゾ奴隷の心得を躾られる。
そして、ついには最初から勃起してしまった理由、秘密をも暴かれる。
日常シーンなどはほとんどないのだが、エロシーンの中で雪子様のキャラクターがよく分かるようになっている。
彼女にとって主人公はお気に入りではあるが、あくまでオス奴隷の一人にすぎず、それを隠しもしないが、意外と情が深かったりもする。
そして実は六姉妹、しかも全員がサディストで各自の攻め方を持っており、雪子お姉ちゃんは一番優しいという言葉も理解できる。
実際にちゃんと出番があるのは三姉妹で、その会話は普通におかしいのだが、その裏表のない地続きが心地良くもある。
とにかく、こちらが反抗しようが泣こうが叫ぼうが甘えようが、常に余裕で主導権を握られている、その雰囲気が心地良いというか。
マゾ野郎ってのはワガママで、単純にプレイ内容だけじゃブヒブヒできないのでございます。
そのプレイ内容も、基本を押さえつつ、安易に逆アナル一直線にはしていない。
初っ端ちょいと〆られてから裸四つん這いを強要されて、鞭打ち→スパンキング。
「ちゃんと30回カウントしないと終わらないわよ」と言いつつ勝手に延長、時折ちんこにムチ打ちがえげつない。
ハードな開始だが反抗心を削ぐには効果的で、実際無様に泣いちゃいます。最後はお小水も漏らして、自分で後始末という追い打ち。
今度はご褒美と、縄で拘束されて黒スト手コキ。
すごく気持ちイイのに、腰を振るには不自由で射精まで至らず、快楽ばかりがせり上がって、最後は潮を吹いてしまう。
「動いて喉が渇いたでしょう?」と拘束されたまま、レモンティーのご馳走。
もちろん雪子さん特製のおしっこで、すぐに飲み込む事も許されず、口直しに妹さんのも何杯も飲まされます。
一日の〆にようやくアナル調教開始。
雪子さんは裏表のないやさしい方なので、きちんと手順を踏んでほぐしてくれます。初めての前立腺快楽にだらしなく喘ぐ俺。
その後、アナルプラグを入れたまま日常生活を送るように命令されます。
怒涛の一夜にすっかりマゾ快楽にハマってしまった俺は、次の日からは自ら雪子さんの家へと向かってしまう。
「奴隷の心得を教えてあげるわ」と調教開始前の挨拶の練習。
「手を使わずにひり出しなさい」と裸四つん這いの俺に命令する雪子様。アナルプラグを何とか出すも、壁まで飛ばせずお仕置き。
6リットル浣腸とかもう限界です雪子様!……このタライに出せと? トイレには妹さんがわざと篭って最早逃げ場なし!
……ショックのあまり口のきけない主人公。俺としてはCGがなくて残念くらいだけれど。
そうしてようやくアナル拡張、前立腺責めの続き。今度はドライオーガズムまでイカされまくって完全に快楽にハマっちゃう。
実はこの辺から、マゾ適応力の高すぎる俺に、雪子様は第三者の影を感じていたのだけれども。
もうルンルン気分で雪子様の元へと通う俺。快楽豚へと化した俺に厳しい躾が待っているとも知らずに。
マスク・ギャグボール・手枷で自由を奪い、乳首を千切らんばかりに、ちんこ金玉を潰さんばかりに徹底矯正。
「快楽の餌をねだるだけの豚はいらないのよ」「その謝罪も口先だけでしょう?」「貴方の覚悟を見せてみなさい」
最後には壊されるか調教終了かの二択を迫られ、涙と痛みで混濁する意識の中、迷った末に足を開いて股間を雪子様に差し出す。
ああ、これだ。これだけが、これこそがマゾに許された行為なのだ。
……何とか最後の一線で男性終了は逃れるも、しばらくは休養でおあずけ。
途中に妹さんの横取りサンドバッグ調教タイムもあり、それでもおあずけ。雪子お姉ちゃんが一番優しいと言ったのがよく分かった…。
精液パンパンの状態で奴隷復帰するも、射精管理の上での快楽責め。
根元を縛られては射精できずに快楽が溜まるばかり、雪子様の素股というご褒美なのに寸止め地獄で、あられもない声を上げる俺。
ようやく最後に射精許可が出たが、「自分で床とセックスして出し尽くしなさい」という雪子様は流石だ。
ここまで調教が進み、ようやくペニバンで雪子様に犯される準備は整った。
だが「他の誰かに調教されていないでしょうね?」という質問に「…いません」としか言えなかった俺に、お仕置きが待っていた。
雪子様はやはりお見通しだったのだ。ペニバンイラマチオ→アナルレイプの苦しみと痛みの中、俺は秘密を告白してしまう。
懺悔した事で、俺は全てを雪子様に委ねる事ができるようになった。
今度は騎乗位で好きなように動いていいと優しく言われ、先ほどは全く異なる快楽が溢れ出し、雪子様も突き上げてくる。
もう精液がトロトロと止まらない、ところてん状態。
最後は正常位で、金玉も揉まれつつ、自分でちんこをシゴくよう命令され、至福の絶頂。
「これからは私の許可なくちんこでオナニーは駄目だからね、ふふ」
しかし未熟なマゾ豚は未だ約束も守れず、貞操帯装着で顔面騎乗のご褒美もといお仕置きを受けるのでしたとさ。
…ってこれマジで息できません雪子様くるしいゆるしてごめんなさい!!!
私は、マゾ入門でありながら深淵をも覗ける『恋踏 ~コイブミ~』をオススメとしていたが、そちらは叙情や抽象の代表として、
同時期に出た本作は、具象的でストレートなマゾ入門として是非オススメしたい。
入門にしてはハードすぎるって?
受け入門とは違うんだ。ちんこや金玉を駄目にされる覚悟がねぇマゾ豚は、ただの豚だ。ブヒー!