「実の兄妹同士で愛し合うこと」について娯楽、お気楽な要素を抜きにして本気で描いたのが伝わる作品
視点を変えてたっぷり読める心理描写とかテキストが文学的でとても美しくて好きでした。ただ、内容は実の妹を恋愛的な意味で好きな主人公の悩みや葛藤、苦しみをこれでもかと見せつけられるので熱量がすごく、そしてあまりにも理解のできない感情で、でも本人達は地獄のように苦しんでいるんだと伝わる内容がまた読んでいて辛い。日常生活を丁寧に描いており、裕福な家、愛に溢れた両親の存在という恵まれた環境と、満月の家庭環境の差など至る所に辛い要素が散りばめられていてとにかく心がヒリヒリする。辛いのにまた読みたくなる作品。満月同棲ルートで何度も3人の視点が変わる描き方ってノベルゲームだからこそできると思う