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houtengagekiさんのもんむす・くえすと! 前章 ~負ければ妖女に犯される~の長文感想

ユーザー
houtengageki
ゲーム
もんむす・くえすと! 前章 ~負ければ妖女に犯される~
ブランド
とろとろレジスタンス
得点
92
参照数
6053

一言コメント

逆レイプ、モンスター娘、この2つのキーワードで興味が惹かれたなら買って損なし。もんむす達の性技に屈して精を搾り取られる、といった感じのシチュが山盛り。しかも個々のシーンの質も高く、得意げな笑みを浮かべながら、言葉攻めを交えつつ主人公を性的に責めたてて射精させまくってくれる、もんむす達の逆レイプの描写は、Mなプレイヤーにすさまじい実用性をもたらします。加えて、王道ファンタジー&成長物語としてのストーリーも読み応えがあるという素晴らしさ。抜きゲーとしての実用性の高さとストーリーの面白さを、ここまで高いレベルで両立させているエロゲーは商業作品でもほとんど見たことがありません。戦闘のシステムも実に良く出来ていますし、隅々までこだわりを感じる出来。おかげで同人ならではの特化型のエロさが最大限に追求された名作に仕上がっています。前編でこれでは、続編が更に作り込まれていたらどうなってしまうことやら…

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 魅力的なモンスター娘に逆レイプされ、精液を搾り取られる、というシチュエーションが
山のように詰まっているという、Mなプレイヤーにとっては夢のような内容の同人ゲームです。
大きく人を選ぶ内容ではありますが、性癖がツボにはまれば末永く使える抜きゲーになることでしょう。

 システムはRPG風アドベンチャーという感じで、ADV形式でストーリーが進んでいき、
その過程でモンスター娘に遭遇したりした時に、RPG風の戦闘になる、という流れのゲームですね。
あくまでADVなので、RPG的なランダムエンカウント戦闘などはなく、
全ての戦闘がストーリー上のイベント戦闘という感じになっています。
戦闘に勝てばストーリーが進み、負ければ逆レイプのエロシーン、という構成。

 戦闘の仕様は実に素晴らしい。
人間の男の精液を栄養分とするモンスター娘たちが、あの手この手で主人公から精を搾取しようと
性的な攻撃をしかけてくるわけですが、その結果こちらのHPがゼロになったら
(ちなみにHPはこのゲームでは体力や精神力の総合値のような意味合いになってます)
主人公は射精してしまい、敗北が確定して、あとはモンスター娘のなすがままに
搾り取られてしまう逆レイプシーンへ移行し、そのままゲームオーバーという流れですね。
ちなみに主人公は普通に剣で戦うので、モンスター娘を性的に責めるシーンはありません。
エロは逆レイプのみです。

 モンスター娘の総数がのべ60体以上おり、それぞれが数種類の性的な攻撃をしてくる上、
敗北後には丁寧なテキストで描かれる逆レイプのエロシーンが全モンスターに用意されており、
逆レイプシーンには専用CGが用意されていることも非常に多いです。
しかもモンスターによっては、主人公がとどめをさされたときの技によって
エロシーンの内容が変わることもあるという素晴らしい充実ぶり。

 モンスター娘は様々なタイプが用意されており、
妖艶で胸の大きい蛇女のラミアといった女モンスターの定番から、
ロリっ娘タイプのモンスターや、ハーピーや妖狐のような獣娘タイプ、小さなフェアリー娘、
それに見た目人間タイプであるエルフ、ダークエルフ、ミノタウロス娘などのようなものもいますし、
更には上半身が女性で下半身が怪物や昆虫になっているような、まさにモンスターという感じの娘まで、実に多彩。
戦闘では、それらのモンスター娘たちが、それぞれの個性・特技・身体的特徴などを活かして
多彩な手段で主人公を性的に責めてくれるので最高ですね。
ラミアなら主人公の身体を蛇の下半身で絞めつけた上でのフェラとか、
妖狐ならもふもふした尻尾で性器をなでるように責めてくるとか…
中には、主人公を捕食してしまうようなものもおり、女の子モンスターに吸収されて養分になってしまう
なんていう、ある意味究極のMプレイも楽しめます。
全体的に、主人公を何らかの手段で拘束した上で男性器を責め立ててくるシチュが多いですね。
とにかく攻撃は本当に多彩で、とてもここで書ききれるものではないです。
 もちろん、負けた後の逆レイプシーンでもモンスター娘の個性がしっかり活きた内容に
なっていまして、戦闘から逆レイプへの流れも実に自然に感じられるようになっています。
そのあたり、とてもよくできていると思いますね。

 まあしかし、最後に挙げたような怪物や昆虫みたいなタイプのモンスター娘は結構グロいのも多いので
さすがにこれに犯されるのはキツい、と思う人もいそうですし、
それ以外でも、これだけ多彩なモンスターが出てくる以上、好みでないものと出会うこともあるかと思うのですが、
ストーリー自体は当然ながら勝ち続けることで先に進むので、
好みでない相手はすぐ倒してしまえば、逆レイプを見ずに進めることもできますから安心です。
 とはいえ、さすがにほとんどのモンスターが生理的に無理という場合は楽しめないでしょうから、
そこが、逆レイプしかないということと並び、やはり人を選んでしまいそうな部分です。
そのあたりは、購入前に公式のモンスター娘紹介を見たり、体験版で判断してみるのをお勧めしたいです。
公式では丁寧な文章でモンスター娘を紹介してありますから、作品の傾向を非常につかみやすいですし。


●戦闘システムに関して

 戦闘は実によくできていたと思います。ゲームバランス的にも、エロ的にも。
コマンドはこうげき、わざ、ぼうぎょなど真面目に戦闘を行うものをメインとしながらも、
わざと負けたいプレイヤーにとっては非常にありがたいコマンドも用意されています。

なすがまま :1ターン無防備になる
こうさん   :その戦闘中完全に無防備になり、モンスター娘に好きに責めてもらう
おねだり  :相手のモンスター娘の技の中から好きなものを選んでおねだりし、その技でとどめをさしてもらう

 というもので、これらのおかげで、わざと負けるのが実に簡単かつ快適です。
ユーザーがこのゲームに何を求めているのか、作り手がどれだけ理解しているかが分かりますね。
気の利かないゲームなら、ぼうぎょがあれば充分だろう、と判断してしまいそうなところですが、
ここまで負けやすく、多彩な負け方を楽しませてくれる仕様にしてくれるのは嬉しいものです。
特におねだりは最高。とどめをさされた時、技によってわざわざ別個に台詞が用意してあったりもするので
モンスター娘の勝ち台詞を楽しむために、全部の技でとどめをさされたいと思ったりもしますが、
このコマンドのおかげで運ゲーにならずに済んでおり、
狙った技による好きな敗北のしかたが楽しめるのですから。

 何より、この3コマンドは、モンスター娘の誘惑に屈してモンスター娘の性技をあえて受けてしまう
という意味合いもありますから、選択すること自体にM的な興奮を覚えられます。
それに、モンスター娘にどうやって負けるか、という過程を
プレイヤーが自由に調節することができますから、その意味でもありがたいですね。
例えば、しばらく真面目に戦ったけどモンスター娘の責め技があまりに魅力的だから降参しよう…とか、
なすがままで色々な技を食らった後、おねだりで、この技でとどめをさしてもらおう、
などと様々な負け方が可能。おかげで感情移入が高まり、主人公の身になったかのような感覚になれますね。

 ゲームバランスもよく考えられており、NORMALならほとんど苦戦することなくゲームを進められ、
HARDならば適度に難しく、ゲームとしての手応えを感じながら進めていける感じで、とても快適なプレイ感覚。

 あと、わざと負けた後、やり直すことがストレスにならないように設計されてるということが嬉しいですね。
コンティニュー時は、そのまま再戦するだけでなく、女神様にアドバイスを貰えたり
難易度を変えて再戦できたりとコマンドが豊富で、詰まらないようにという配慮と
コンティニュー時に煩わしい操作をさせず快適にプレイさせよう、という意図を感じられます。



●エロシーンに関して

 エロシーンのテキストはとにかく素晴らしい出来です。
これは逆レイプとモンスター娘、両方の要素を深く愛していないと書けないであろうクオリティのテキスト。
全体的に、男を手玉に取っている感じの得意げな笑みを浮かべ、言葉攻めをしつつ絞り取ってくれる感じの
シチュエーションが多いですね。もちろん、モンスター娘個々の性格により、そのへんも多彩ですが、
どうあれ、M的な快感を与えてくれるような責め方を、ほとんどのモンスター娘はしてくれます。
女性として男を支配し精を搾り取っていく際の優越感を、モンスター娘の台詞からはビンビン感じられ、
性技に屈服する形で精液を絞られまくってしまうエロシーン、というシチュエーションの臨場感を
最高に表現できていますから、これはマゾなら興奮を覚えずにはいられません。

 責められる役である主人公の性格付けも良く、勇者になることを目指すひたむきな少年で、
お調子者な面も少し含んだ感じで、それが良いアクセントになっている好感の持てる主人公になってます。
やや未熟で情けないけれど、それだけに心身ともに成長していく姿が見ごたえある主人公なのですが、
そんな彼が「あひいいいい」とか「もうやめてええ」とか情けなく悶えながら快感に負けて何発も射精しまくる姿は
普段が勇ましいだけに、モンスター娘の性技に屈してしまっているというシチュが実によく表現できていますね。
その際のモノローグも、男としての屈辱を味わわされ敗北感に満ちた心理描写が丁寧になされていますから
Mならば非常に感情移入しやすく、ゾクゾクするような興奮が味わえる良い出来です。
ややショタが入ってる主人公なので、責められるのが非常に似合ってもいるので、最高でした。

 しかしまあ、テキストのねちっこいエロさは本当に素晴らしいと思います。
一体だけ、女性の姿をしてすらいない触手モンスターという、完全なクリーチャーが出現するのですが、
普通ならそんなものに性的快感なんて覚えようもなさそうなものですが、
そのモンスターの触手で散々に性器をなぶられて射精させられてしまうシーンでは、
読んでいて自然と興奮してしまっていたんですよ。
主人公が快感に負けていく際の心理描写が丁寧なので、彼に感情移入して、読み手も興奮してしまうんですね。
なので、一見グロいモンスター相手でも、敗北シーンを見ずに済ませてしまうのはもったいないです。
新たな属性を読み手に芽生えさせるくらいの力を持ったテキストだと言えると思いますね。

 それと、ちょっとしたことですが、ゲームオーバー時に末路がテキストで表示されるのが個人的には最高。
「スライム娘達の搾精奴隷として一生を終えた」とか
「盗賊団に捕らえられ、集団で慰み者にされた」とかね。
敗北したその後の、モンスター娘の性奴隷としての悲惨な(幸せな)末路を想像させてくれるから、
素晴らしいと思います。



●ストーリーに関して

 ここまで抜きゲーとしての質の高さについて触れてきましたが、ストーリーやキャラについても
かなり作り込まれていて、ライトファンタジーのノベルとして普通以上に楽しめるレベル。
前述したとおりに主人公は好感の持てる性格をしており、設定的にも作り込まれてます。
ただ真っ直ぐなだけの少年ではなく、その正義感が複雑な葛藤を孕んだものであったり、
モンスター娘をただ敵としては見ておらず、かなり大きな理想を抱いているなど、深みのあるキャラでしたし。
同行者であるアリスフィーズというラミア型モンスター娘も、かなり偉そうな性格ながら
可愛らしいところや底の深さを見せてくれて、とても魅力的で、ラストがどうなるのか気になるキャラですし…
 そんな魅力的なキャラたちが各地を旅しながら目的地を目指す旅は、
各地で出会うモンスター娘との戦いや交流によって飽きずに楽しませてくれます。
街での住人との会話なども手を抜かずに作り込まれていますし、
ストーリーに至っては、それぞれの正義や理想のぶつかり合いや、主人公の葛藤をベースに
彼が段階的に成長していく様子をしっかりと描いた、読み応えのある面白いものに仕上がっています。
王道のファンタジーとしての面白さに溢れていますし、何度か感動させられてしまいました。
読んでいて考えさせられるような、深みのあるエピソードもありましたし…

 この作品はあくまで抜きゲーではありますが、ゲームとしても物語としても質が高く、
エロゲーとしての総合的な出来は相当なものです。



●まとめ

 そんなわけで、はっきり言ってしまうと名作です。
逆レイプ&モンスター娘という属性が好きならば、
本作はバイブルになりうるくらいのスーパークオリティ。
公式サイトやダウンロード販売サイトの紹介を見て惹かれたなら、まず損はしないでしょう。
体験版をやってみて満足できたなら尚更です。

 何と言っても、やはり戦闘シーンがちゃんとRPG的な戦闘システムなのがいいんですよねー
これがテキストだけで展開する作品だったとしても、まあクオリティは高いので
それでも抜きゲーとして優れたものになっていたとは思うんですが、
やはり自分で戦闘ができるということは大きくて、負けて射精させられるという同じ結果であっても、
プレイヤー自身が挑んだ戦闘の過程と結果であるわけですから、没入感が非常に深くなって、
逆レイプのシーンでの実用性にすごく高いプラス補正がかかっていると思うんですよ。
とにかく、こういう仕様にしてくれたことには、いくら賞賛しても飽き足らないほどです。

 細かい部分の作り込みも相当なもので、敗北して射精させられたときは、
モンスター娘がトドメに使った技に応じて、手コキなら手に、素股なら足に、
それぞれモンスター娘の立ち絵の一部に精液がかかりますから、見た目エロくて良いです。
 それとテキストも、トドメをさされたときの状況によって細かく変化しますから、
何度でも負けてみたくなっちゃいますね。
例えば、挿入してから数ターン後に射精してしまった時と別に、
挿入して1ターンで射精してしまった時専用の台詞が用意されていたり、本当に芸が細かい。
ここまでユーザーが満足感を得られるように考えて作り込むのか…と、本気で感心します。
 絵柄こそバラツキがありますが、欠点もあまり見当たらないですね。
あえて言えば、やや逆レイプ時のCGについて偏りが見られるということが難かなあ。
パイズリや足コキで専用CGが用意されているモンスター娘があまりいなかった。
フェラや騎乗位、触手などはかなり多いんだけど。
 
 前章と銘打たれている通り分割ですが、これ単体でもボリュームは
下手なフルプライスの商業ゲームよりも多いぐらいで、プレイ後の満足度は非常に高かったです。
自分は全モンスターにいちいち敗北しながら進めていったのですが、
ストーリーもかなり丁寧に描かれているため、20時間くらいはかかりました。
興味のないモンスターを瞬殺しながら進むなら短くなるとは思いますが、
何にせよ、2600円の同人ゲームとしては、充分過ぎるほど充実した内容でしょう。


●余談

 ところで、様々なタイプのモンスター娘が登場する本作ですが、個人的に最高だったのは
序盤でロリモンスター娘と4連戦する場面でした。
やはり自分よりも小さいようなロリキャラに性技で手玉に取られるというのは、
成熟した女性に誘惑されるのと比べ、悔しさも大きくなりますから、より背徳的な快感が大きくなる気がします。
未成熟な肉体をした幼い少女なのに、その性技は男を干からびさせるくらいの威力があるというのが
ギャップもあって実に興奮しますねー
得意げな表情のロリに犯され、腰振りで瞬殺されてイカされた時の興奮といったらもう…
特にプチラミアには全ての技で5回ぐらいずつとどめをさしてもらうぐらい夢中になりましたw
『瞬殺の膣圧』など、あっという間に射精させられてしまう必殺技が多くて最高でした。
「あはは、よっわ~い♪」などの勝ち誇った台詞も最高で、こりゃ勃たずにはいられませんな!
小生意気系ロリに責められたい方には、この4連戦で何発でも抜けるんじゃないでしょうか。
自分がそうなのでw

 あとは、最初に出会うスライム娘なんかもいいですねー、
最初の弱いモンスター娘にいきなりやられてしまうというのも情けなくてゾクゾクしますし。
それにしても、主人公が未熟なゆえに弱いモンスター娘にもやられてしまう、という興奮は
この前章ならではのものでしょうから、続編では新しい魅力が求められる気がします。
果たして前編を上回る魅力を中編以降で見せてくれるのか、実に楽しみです。