「約束。私がもしも神だなんて驕ったりしたらーー」
「ああ、魔神の俺が容赦なく殺してやる」
遊べるエロゲでお馴染みのVenusbloodシリーズに待望の新作が来ました
今作を端的に表現すると、難易度は過去作より高く、シナリオはいつもよりも面白いSLG
になったと思います。
シリーズをやってる人にとってはSLG(というか編成)が面白いのは毎度のことですが、シナリオが面白いのは意表をつかれました。
まずはシナリオに関してコメント。
推奨ルートは
ロウ→ロウトゥルー→カオス
でいくこと。なぜかというと核心部分がカオスに多々含まれているため、この順じゃないとネタバレを食らってしまう。
さて肝心のストーリーですが、大まかな部分は最近流行りのIFストーリー、多軸世界。
そして本当の悪はなにか?正義とは?ラスボスを倒したところで、結局思想はラスボスと変わらないのでは?
この手のストーリーは最近良く見かけます。あえて明確な悪人を作らず、プレイヤーひとりひとりに悪とはなにか?正義とはなにか?問い詰めた作品になりました。
今回ラグーンをやってて思ったのは、王道というか外さない流れを随所に盛り込めば、そこそこ面白くなるやろ?と製作者の意図を感じました。まあ確かに、今までのVBシリーズよりはシナリオをしっかり読みながらプレイすることができました。
ただ今作の良さを表現するならば、ストーリー構成自体よりも”キャラクターの魅力”ではなかったでしょうか
随所に見られるキラリと光るシーンがいくつもありました。
とくにおっさんたちがストーリーをたいへんもり立ててくれました。
序中盤はイルダーナフやガシェルに翻弄される主人公。終盤はそもそも世界とはなんなのか、メルトセゲルとは?ヴェリトールの目的はなんなのか?うまくまとめることができたと思います。
なによりザハークとティアの関係が熱い。これはロウトゥルーカオスをすべてクリアして、初めて感じる熱くこみ上げる思いがあるはずです。途中まではそんなに共感しませんでしたが、カオスを終わってからは胸に熱さを感じました
ゲームパート
よくコメントで見られたのは序盤は難しい、だが途中から楽になる。
確かに間違ってはいません。序盤はユニットが揃わないのに対して、敵側はガンガン強いユニットで戦ってきます
ただこれに関してはS++目指す人でもない限り、ターンぎりぎり使ってじっくりと資源を貯め、ユニットを雇えばヌルゲーと化します。
今作は資源がかなり余裕があるため高コストユニットをガンガン使用することができるので、気兼ねなく戦うことができる点が非常によかった
ただ一つ言いたい。難易度を上げると非常に今作は難しいです。VBシリーズで難しいといえばGAIAが真っ先に上がりますが、それとは違うベクトルの難しさです。
単純に言えば詰みます。具体的にはいえば開幕砲撃で結界がないとHPは1になります。敵ユニット(黒い結晶と造天使)の性能もぶっ飛んでます。本当にしっかりと対策して師団を作る必要があるくらい高難易度は難しくなってます。
今までのシリーズで無双していたガーダーやアタッカーたちが見る影ないくらい簡単に落ちたり、全くダメージが出なかったりザラにあります。兜割り75にしてれば通用する時代は終わりました
なので高難易度をこなすにはそれなりの準備が必要となってくるでしょう
まとめ
今作良かった点
・シナリオがそれなりによくできていた(特にキャラクターの関係性)
・安定したVBの師団編成ゲームパート
・BGMが良いものばっかり
悪かった点
・UI周りは不便
・ユニット数が増えすぎたので、レギオンバトル3部隊は少ない。これだけユニットを増やしたならば、5部隊は前線に出さないと腐るユニットが多い
なんだかんだありますが、非常に良い作品になったと思います。けしてVB初心者やデビュー向きの作品ではありませんが、おすすめのできになったと思います