まったりとした雰囲気がウリの癒しゲー。でも個別ルートが微妙。
作品の雰囲気や共通ルートは期待通り。
ただ、個別ルートの短さが原因で尻すぼみになってしまいした。
もともと題材が妖怪なのでシリアスな雰囲気になるというのは最初から分かっていました。
しかし、それならそうと共通ルートで作り上げた雰囲気を徐々にシリアスなものに移行できるように個別ルートのボリュームを増やすべきですし、そもそも伏線回収という意味でもあの短い個別ルートで全ての設定を丁寧に語ることが出来るのかという疑問もあります。
イソラ・瀬織・千鶴美ルートのような雰囲気・読後の余韻重視のルートならともかく、藤花・佐久夜・穂波・幸子・美影ルートのようにネタバレするとルートの面白さが半減するものや思わせぶりな最後を迎えるもの、そして作品の根幹を成す設定があるルートでは個別ルートの短さはマイナス以外何ものでもないと思います。
最後は何とか「とっぴんぱらりのぷう」と終わらせているところは昔話っぽくて良かったですし何より共通ルートの雰囲気そのままでしたので、救われていますが。
ライターが新人らしいので、これからの成長に期待ということで。