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haremloveさんの家属 ~母と姉妹の嬌声~の長文感想

ユーザー
haremlove
ゲーム
家属 ~母と姉妹の嬌声~
ブランド
BISHOP
得点
85

一言コメント

複数人プレイはそれなりに充実しつつもハーレムの微妙な物足りなさが気になり、メインとサブの格差も気になるが、全体としてはとてもエロい家族調教モノ。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

○全体雑感

「館」以来となる家族調教系のエロゲです。

家族(義母,義姉,義妹)に対してムラムラしていた主人公が、
父の浮気を知って我慢の限界を迎え、義母と義姉と義妹の3人を自分の女にする事にし、
メインとなる家族への調教をメインとし、
その一方で義母の勤め先の部下や義妹の同級生JKもサブヒロインとして攻略し、
ハーレムを築いていきます。

ゲームシステムは「修羅の痴漢道」+「三射面談」or「裏教師」と言った感じで、
一覧で表示されるヒロイン達の中から午前・午後・夜+深夜(条件を満たしたメインヒロインのみ)の4段階で、
家族をメインにしつつサブヒロインも攻略していきます。

家族調教をメインとしている事もあってか、
シチュエーションとしては自宅内をメインとしており、
更に姉妹丼や母娘丼と言った複数人プレイも久々に幾つか入っており、
「三射面談」には及びませんが、複数人プレイは中々の充実ぶりです。

ただ、Hシーンの数に関しては、
メインの家族は久々の20シーンと言う大ボリュームなのですが、
サブヒロイン2人は半分以下の8シーンとボリュームに格差があり、
また、ハーレムHも、
家族のみが母娘トリプルフェラが1枚、全員集合がハーレムH3枚とボテ腹射乳1枚となっており、
ハーレムエンドのCGがたった1枚だった「恥辱の制服」や2枚だけな上に構図も微妙な「修羅の痴漢道」よりはマシですが、
複数人プレイが充実した分、ハーレムエンドは微妙に薄味感があります。

ともあれ、メイン格のボリュームはしっかりありますし、サブ組もある程度のHシーンがあるので、
全体としては結構なボリュームがあります。


○登場ヒロイン

本作のヒロインは以下の5人です。

・渡瀬 凪沙
主人公の1つ上の温和な義姉JK。(制服はセーラー服タイプ。)

一家の長女で、優しく天真爛漫な性格をしており、
家事の多くを熟すが、そそっかしい面もあり、よく妹の風香にフォローして貰っている。

母や妹との絆は深く、家族への思い入れも強く、勿論主人公も家族の一員として大事にしている。

主人公に牝奴隷として調教された事で内に秘めた淫乱性が開花し、
妊婦となっても強い性欲を保ち、底なしの淫乱さを発揮する程の従順で淫らな牝奴隷となる。

快楽に堕落した奴隷となった際には、同じく堕落した妹や母と一緒に奉仕する事もある。

・渡瀬 楓夏
主人公の1つ下の活発な義妹JK。(制服はブレザータイプ。)

一家の次女且つ末っ子で、豊かな感情から物事をハッキリと言うしっかり者な性格をしており、
周囲の友達から慕われている一方で、学力は低空飛行気味であり、家では奔放で甘え上手な妹としての面を見せいている。

気が強い所もあるが、内面は姉と同様にとても家族想いである。

ちなみに主人公とは義理の兄妹であると同時に、同じ学校に通う先輩と後輩でもある。

主人公に牝奴隷として調教された事で淫乱性を開花させ、
奴隷としては未熟であるが、それ故に教育し甲斐がある事から主人公を夢中にさせ、
たどたどしくも淫らな牝奴隷となる。

快楽に堕落した奴隷となった際には、同じく堕落した姉や母と一緒に奉仕する事もある。

・渡瀬 乙葉
主人公の義母で、心優しいキャリアウーマン。

仕事ではクールで隙の無い事から周囲に恐れ敬われている一方で、
家庭では優しく柔和な母の顔を見せる剛柔併せ持った性格をしており、
実は明るく大らかでちょっと雑な所もあり、家事もあまり得意ではない為、今は凪沙に任せっきり。

今の夫と結婚するまで未亡人の母子家庭で娘達を育てて来た事から家族に対する想いも強く、
義理の息子である主人公や今の夫である主人公の父の事も愛している。

主人公に牝奴隷として調教された事で夫に対する愛は消失して決別を選び、
妊娠エンドでは主人公と共に元夫の前で決別のNTRボテ腹セックスを披露し、
ノーマルエンドでは夫と別れた上で主人公と結ばれ、奴隷妻となる。

快楽に堕落した奴隷となった際には、同じく堕落した娘達とそれぞれ一緒に奉仕する事もある。

・田浦 真穂
乙葉の腹心の部下である生真面目なキャリアウーマン。

やや堅物で正義感と行動力を持ち合わせたしっかり者な性格をしているが、
気性はいたって穏やかであり、トラブルに弱くて脆い一面もある。

乙葉にとっては職場でも素を見せられる強い信頼関係を持つ相手であり、
プライベートでも関わりがあるので、凪沙や楓夏とも顔を合わせている。

主人公が乙葉に手を出した事を知って独自の行動を行うが、
彼女もまた主人公の調教を受けた事でマゾな本性が露わになると共に従順な牝奴隷にされ、
それは妊婦になってからも変わらず、時には乙葉や凪沙の調教に協力する事もある。

サブヒロイン枠なので、Hシーンは再調教3つを含めて8シーンであり、エンディングは妊娠エンドのみ。

・富沢 絵莉栖
楓夏の同級生の負けず嫌いなお嬢様JK。

国内有数の富豪の娘と言う生粋のお嬢様だが、勝ち気で負けず嫌いな熱血気質の性格をしており、
分かり易く善良な性根からお嬢様らしい態度が嫌味にならず、周囲から微笑ましく思われている。

楓夏とは同じ競泳部に所属する良きライバルとして何かと競い合っている関係である。

主人公の調教を受けている楓夏の変調に気付くが、
彼女もまた主人公の調教を受けた事で淫らで従順な牝奴隷にされ、
妊娠した際には誰に似たのか強かで逞しい行動力を見せ、時には楓夏や凪沙の調教に協力する事もある。
(ちなみに奴隷としても楓夏にライバル意識があるとの事。)

サブヒロイン枠なので、真穂と同様にHシーンは再調教3つを含めて8シーンであり、エンディングは妊娠エンドのみ。




○特徴その1:家族に主眼を置いたHシーンとシチュエーション。

本作はタイトルが示す様に家族調教をメインとしたエロゲであるだけに、
シチュエーションは主人公一家が暮らす1つ屋根の下が主となっており、
同じく家族調教であると同時にその手のプロによる没落令嬢調教モノとしての面も強い「館」と比べて、
より身近且つ「館」とは別方向でインモラルさが強いシチュエーションとなっています。

また、家の中ならではのシチュエーションとして、トイレや台所などでのHシーンがある他、
深夜に主人公がヒロイン達の所に夜這いするシチュエーションもあり、
夜這いが2回(どちらも堕落前ですが前半のCGは共通であり、調教枠と再調教枠の様な構成。)、
深夜調教が堕落前後で調教と再調教の2回、それぞれ楽しめます。
(その為、本作は夜這い2回目と深夜再調教、再調教3種を合わせて、
 メインヒロイン達は合計5つの再調教枠があります。)


○特徴その2:他人丼調教&陥落済みメインヒロインの姉妹丼,母娘丼で複数人プレイが中々に充実。

本作は条件を満たす事で他人丼調教や陥落した姉妹や母娘の組み合わせでの姉妹丼,母娘丼が展開します。

他人丼調教はサブヒロインを堕落させる事で発生し、
まだ調教中のヒロインを他人丼3P(凪沙のみ4P)で調教し、
姉妹丼や母娘丼はまずメインヒロインの内1人を堕落させる事で、
堕落済みヒロインと次に堕落させたヒロインとで姉妹丼や母娘丼が展開します。
(その為、家族3Pをコンプする場合は最初に堕としたヒロインの分をセーブ&ロードで回収する必要があります。)

複数人プレイの組み合わせは(Hシーンの登録先も含めて)各ヒロインごとに固定されており、
家族3Pは2人目以降のヒロインの堕落イベントの後に発生するので、
「三射面談」の3P調教や「恥辱の制服」の3Pイベントの様にヒロインの内の片方がリードする訳ではなく、
両方がデレデレな状態で一緒にセックスします。

ただ、BISHOP作品の中でも複数人プレイが充実した「三射面談」をプレイした身からすれば少々物足りない面もあり、
「三射面談」や「館」に倣った展開として、
各ヒロインの組み合わせ別に、更なる3P調教イベントや3P再調教イベントなど、
より多くの複数人プレイがあったらより良かったと思います。


◎他人丼調教のシチューション
・凪沙:主人公とセックスする真穂と絵莉栖に挟まれてレズられながら4Pセックス。
・楓夏:主人公とセックスする絵莉栖にバイブ&ローター責めされる3Pセックス。
・乙葉:真穂と一緒にバニーコスプレで3Pセックス。

◎家族3Pのシチュエーション
・凪沙:楓夏と一緒にパンツ見せからの横並び後背位姉妹丼。
・楓夏:乙葉と一緒に上下サンド体勢で母娘丼からの母娘ダブルフェラ。
・乙葉:凪沙と一緒に母娘ダブル手コキからの69体勢で母娘丼。


○特徴その3:ボテ腹エンドが最初から解放されていてノーマルエンドは再調教枠をコンプする事で解放される構成。

本作ではヒロインを堕落させると先にボテ腹エンドが解放され、
再調教枠をコンプする事でノーマルエンドが発生するので、
普段とは逆になっている点が面白いです。

ただ、再調教で更に精液漬けにしてからの妊娠・ボテ腹エンドの方が流れが自然な気もするので、
こうした構成にしたのは体感的にはちょっと不思議に感じます。

個人的な推測ですが、
サブヒロイン組がボテ腹エンドのみなので、
全ヒロインのボテ腹エンドを先に解放する構成にしたのではないかと思います。


●残念な所:「黒の教室」以来となるメインとサブの明確な格差。

近年のBISHOP作品では各ヒロインのHシーンの総数が横並びで平等にあったのですが、
本作はメインの家族3人(20シーン)とサブヒロイン2人(8シーン)でHシーンの数に2倍以上の差があります。

過去にも「三射面談」や「黒の教室」などの様な、
サブヒロインに位置付けられる陥落済み牝奴隷枠ヒロインが登場するBISHOP作品であった事なのですが、
本作では全員調教・攻略対象なのにメインとサブに格差が生じています。
(個人的には「黒の教室」などの陥落済み牝奴隷枠ヒロインのHシーンの少なさには以前から不満がありました。)

メイン枠の家族が複数人プレイ込みで合計20シーンと言う大ボリュームなのは嬉しい所ですが、
そのシワ寄せがサブヒロイン2人のHシーンの数の半減に来ているのだとしたら、
とても残念な事です。

●個人的な欲求:凪沙と対になるヒロインも欲しくなる。
本作のサブヒロイン2人はそれぞれ乙葉の部下と楓夏の同級生と言うポジションであり、
凪沙だけ対になるサブヒロインがいないのが少し気になります。

例えば、
凪沙を慕う後輩と言う形で、楓夏や絵莉栖より更に幼い容姿のヒロインを出したり、
逆に凪沙の先輩や学校の教師と言う形で乙葉や真穂寄りの(あるいは見た目だけ幼い)お姉さん枠など、
作中のヒロインに加えて更にバラエティ性を増す様な容姿のヒロインもいたら、
より豪華な内容になったと思います。
(総合リソースが同じだったら1人当たりのHシーンが減量されそうな感もありますが。)


●個人的に気になった点その1:ハーレムエンドが微妙に物足りない。

本作はハーレムエンドそのものはそれなりのボリュームで、
BISHOPエロゲの中でも個人的にガッカリハーレムエンドと感じている、
「恥辱の制服」や「修羅の痴漢道」と比べればはるかにマシなのですが、
家族だけでエンディングを迎えるとほぼ顔とチン○だけの構図の家族トリプルフェラのCGが1枚だけ、
全員集合でも姉妹&真穂,乙葉+絵莉栖,全員のCG3枚構成に全員ボテ腹のCG1枚なので、
個人的には物足りなかったです。

「館」や「恥辱の制服」もそうですが、複数人プレイの復活は嬉しいものの、
「三射面談」を超えるには物足りない感も強めであり、
家族エンドはトリプルフェラの後に母娘(姉妹)丼4Pハーレムが見たかったですし、
全員集合ハーレムエンドもチン○を挿入しているのはメインヒロインだけなので、
真穂や絵莉栖ともセックスする分でもう1,2枚CGを増やしても良かったように思います。

本作はある意味では、
「恥辱の制服」や「修羅の痴漢道」にあった、
「職業バラバラ系(あるいは学園モノ以外)はハーレムエンドの豪華さに欠ける」と言う悩み所が、
地味に継承された感があります。
(ヒロインの内3人はJK系ですが、乙葉と真穂は社会人ですし、
 「館」の場合は姉妹丼,母娘丼,他人丼の各3Pの4連続でカバーしていますが、
 全員集合が〆のCGの1枚しかない上に、妊婦である事が目立たない構図なので、
 この悩み所に引っかかる所はあります。)


●個人的に気になった点その2:父親の存在

本作には主人公の父親も立ち絵付きで登場します。(位置づけとしては「恥辱の制服」の明美の夫の様な感じ。)
特に乙葉は父親の妻を寝取る展開も込み込みとなっているのですが、
個人的には「主人公以外に男は不要派」な所がありますし、NTR系もあまり好みではないので、
「乙葉の夜這いHとボテ腹エンドを除けばそもそもHシーンに関わらない」のが幸いであると同時に、
そもそも「Hシーンには一切関わらないで欲しかった。」と思う面もあり、
個人的には父親の存在は無くてもよかったように思います。
(別に父親の存在なしでも家族調教とか時間切れバッドエンド展開は何かしらかで出来ると思います。
 例えば切っ掛けなんかは単純に「義母達母娘に対する欲情が抑えられなくなった」で済みますし。)



●個人的に気になった点その3:やっぱりシーン鑑賞室はニアミスなどのその他イベントもコンプする必要あり。

もう定番となっていますが、「屈辱」以降の作品に共通する事として、
シーン鑑賞室はニアミスなどのHシーン以外のシーンもコンプ対象になるシステムになっています。

全シーンのコンプは手間ですが、遊び甲斐はあります。


●個人的に残念な所:主人公の髪形が割と個性を出している。

あくまで個人的な事なのですが、
ハネ毛が多めな主人公の髪形は、あんまり好みでない個性の出し方なので、
ここは個人的に残念でした。

もっとペッシャリとした大人しいストレート系の髪形など、
主人公はビジュアル面での無個性感をもっと出して欲しいと思います。


●システム面で気になった所:デバッグ体制の不備を感じたトラブル。

現在は問い合わせの上で修正パッチをメール送付して貰って直ったのですが、
立ち絵鑑賞室の文章機能が「文字サイズが普通で縦書き」の場合に限って、
幾つかのひらがなや漢字などが潰れて掻き消えた様になってしまうトラブルがありました。

また、BISHOPの公式サイト上ではBGM内容の不具合を修正するパッチが配布されていたりと、
デバッグ関係の不備を感じる様なトラブルに見舞われました。

本編でも期待とガッカリとのギャップなどでもどかしさがある本作ですが、
こうした面でも残念に思います。

しかしながら、本作公式サイト上ではサポート情報と共に原因やお詫びなどが丁寧に説明されており、
個人的には過去に「武装神姫バトルマスターズMk-2」や「境界線上のホライゾン PORTABLE」で経験した様な、
修正パッチを当ててもなお問題が解決できていないゲームと比べれば、
BISHOPのサポート体制には好感が持てますし、パッチを当てれば問題も無事解消されたので、
不備があった面に即座に対処してくれたのは素直に感謝です。

●まとめ:三射面談を超える複数人プレイ充実型の新作が欲しくなる。

全体的に見れば家族調教と言うメインディッシュに気合が込められている反面、
副菜となるサブヒロイン組のボリュームの薄さや、
複数人プレイにおけるヒロインの盛り合わせのボリューム感には、
個人的に幾つか物足りない感もあり、
主人公が髪形で個性を出している点も含めて、
本作は惜しい感と残念感と物足りなさを感じてしまいますが、
それでもとてもエロい作品であると思います。