全てはここから始まった。濃密なストーリーに散りばめられた伏線。見つけろ矛盾!暴け真相!難事件に証拠をつきつけろ!
○プレイ環境
3DSの成歩堂セレクション版にてプレイ。
○概要
GBAで発売されたシリーズ第1作をNDSでリニューアルした作品(の更に移植版)であり、
DSの2画面を活かしたタッチパネル操作で直感的な操作が可能となり、更に証拠品などの法廷記録も見やすくなっています。
(現在はSWITCHへの移植版も出ています。)
プレイヤーは新米弁護士「成歩堂 龍一」として、様々な殺人事件の(無実の)被告人の疑いを晴らすべく奔走します。
そのストーリーはとても濃密で、事件のヒントとなる伏線も各所に巧みに配置されており、とても楽しめるのですが、
謎解きミステリーが主題の法廷バトルと言う事もあるので、ストーリーや登場人物などの詳細は割愛します。
○ストーリー
各エピソードの大まかなあらすじは以下の通りです。
・第1話「はじめての逆転」
新米弁護士である成歩堂が初めて弁護を務める裁判。
とあるマンションで起きた殺人事件の被告人になってしまった幼馴染を救うべく、
成歩堂は師匠に当たる先輩弁護士の千尋に支えられながらその秘めたる逆転の才能を開花させていく。
・第2話「逆転姉妹」
成歩堂が働く千尋の弁護士事務所で殺人事件が発生した。
しかも、その場に居合わせた千尋の妹の真宵が殺人犯として逮捕されてしまう。
成歩堂は真宵を救うべく奔走するが、裁判の担当検事である御剣は目的の為なら手段を択ばないと噂される敏腕検事であり、
まだまだ新米の成歩堂は、この強大な壁を前に奮闘する。
・第3話「逆転のトノサマン」
子供たちに大人気のテレビ番組「大江戸戦士トノサマン」の撮影スタジオで殺人事件が発生した。
トノサマンの大ファンである真宵の後押しもあって容疑者となったトノサマンの役者を弁護する事になった成歩堂だが、
個性的過ぎる証人たちに担当検事として再び成歩堂の前に立ち塞がった御剣共々翻弄されてしまう。
・第4話「逆転、そしてサヨナラ」
ちょっとしたUMA騒動に沸くとある湖で殺人事件が発生、しかもその容疑者は成歩堂の好敵手である御剣であった。
成歩堂は自分が弁護士になるキッカケになった15年前の学級裁判の恩人である御剣を救うべく行動を起こすが、
相手の検事は御剣の師匠にあたる完璧主義のベテラン検事で、成歩堂はかつてない苦戦を強いられる。
更に捜査を進める内に、この事件の裏には同じく15年前に起きた1つの事件、
御剣の心に深い傷を残し、後のシリーズにも深く関わる因縁の「DL6号事件」が関係する事が判明し、
事件は思わぬ方向に展開していく。
元々はGBA版における本作の最終エピソード。
・第5話「蘇る逆転」
ある日、成歩堂のもとに舞い込んで来た殺人事件の容疑者の弁護の依頼。
ところが、依頼を持ち込んできた容疑者の妹に対して、当の容疑者である姉の方は自分に掛けられた殺人の容疑を認めようとしていた。
それでも姉の無実を信じる妹と共に、成歩堂は彼女が目指すカガク捜査の技術を駆使し、事件を解決する為に行動する。
NDS版において追加されたエクストラエピソードであり、カガク捜査などのこのエピソードのみのギミックもある。
○ゲーム進行と難点
ゲームとしては「法廷パート」のチュートリアルを兼ねた第1話を除いて、
基本的に各話は事件の捜査や証拠品収集などを行う「探偵パート」と、
法廷で証人のウソを暴いて被告人を弁護する「法廷パート」を繰り返して事件を解決していく。
特に「法廷パート」では、正しい選択肢や証拠品を適切なタイミングで提示しないと減点され、
間違い続けるとゲームオーバーになるので注意。
ただ、このゲームはキャラの会話主体で進行するアドベンチャーゲームスタイルなのだが、
「法廷パート」で証人を尋問する際を除いて会話や証言などの内容を遡れないのは少々不便です。
また、3DSの成歩堂セレクション版はソフトリセットが廃止されているのが非常に痛いです。
ソフトリセットができない以上、
成歩堂セレクション版ではセーブデータからやり直す際に一々ゲームを終了しなくてはならないので地味にテンポが悪く、
便利機能を削除した事への疑問と残念さがあります。
とは言え、それらの悩み所さえ除けば全体的に非常によくできており、ドラマティックな法廷を堪能できる名作です。